亀の知恵

萬年も役立つような森羅万象の知恵を紹介

*

はざ掛け米。じっくり自然乾燥させ、甘みを出す。最期の一手間。

   

脳を鍛える漢字ドリル。

その見本を眺めていたら、
次のような問題が出てきました。

「稲架」。

あなたは読めますでしょうか?
地方にお住まいの方、地方出身の方なら
ご存じかもしれません。

「はざ」または「はさ」と読みます。

稲架という漢字からわかるように、
稲を架ける木組みのことをいいます。

ここに、刈り取った稲の穂を逆さにかけて、
天日干し(自然乾燥)させます。

そうして干すことを「はざ掛け」とか
「はさ掛け」と呼びます。

「はさ」と呼ばず、「稲木」(いなぎ)と
呼ぶところもありますね。

小学生の頃、稲刈りを手伝ったことがあります。
当時すでに稲刈り機・コンバインがあり、
刈った稲は、乾燥機にかけ、もみにしていました。

稲わらは切り刻まれ、田んぼに戻される。
稲木、はさは使われなくなりつつありました。

しかし手伝いをした農家は、一部、昔ながらの
稲刈り機を使い、刈り取った稲は、稲架に掛け、
自然乾燥していたのですね。

自分のところで食べる分、
親戚、知人などに配る分は、そうしていたのでした。

なぜなら味が全然違うから。
はさ掛けで天日干しした「はさ掛け米」は、
乾燥機にかけたものに較べ、香りも甘みも
格段に違うのですね。

自然乾燥してはさ掛けから取り込んだ後、脱穀。
その際に出た稲わらは、とっておいて、
縄をあんだり、お正月のお飾りを作ったりと
活用されていました。

また名前を忘れたのですが、
稲わらを集め、円錐状につみあげ、
田んぼの中に、家のようなものを作ってもいました。

農家の知合いによれば、手でわらを押し広げ、
中に空洞を使って入り込んで遊んでいたそう。
暖かくて、秘密基地のようなとても楽しかったとか。

(燃えやすく、また酸欠になったりして危険なので、
小学校ではその中で遊ばないように注意されていようです。
調べたら、「わらぐろ」でした。中国、四国地方の呼び名のよう。
他の知合いによれば、三角形に積み上げたものもあるみたいですね)

《田んぼにかわいくて小さな家が並んだような宇和の「わらぐろ」》
http://www.daiwahouse.co.jp/shinrin/blog/blog_detail.asp?bukken_id=sadamisaki&blog_id=109

話が大きく逸れてしまいました。

農家の方によれば、「はさ掛け」は、
米作りの最期の一手間。
これをするかしないかで大きく米の
品質が違うということで、昔は、
大事にしていたものだとか。

今は、脱穀機、コンバインの普及でそれが
なくなってしまいましたが、まだ一部で残っているよう。

そうそう、先日、百貨店の食品売り場で、
新潟の「はさ掛け米」が1キロ単位で
売られているのを見ました。

同じ新潟のコシヒカリの
2倍ほどの値段がついていました。

はさ掛けだけの違いではないのでしょうが、
その手間を考えるとそれくらいの違いになるのでしょうね。

こちらは、意外にリーズナブル

TPPとか後継者不足とか、
農業、米作りは大変、
厳しい環境に置かれています。

しかし合理化をしながらも、
昔ながらの手間をかけて、
きちんと丁寧な米作りをしている農家も多数。

はさ掛け米が今後も残るように、
いつもは食べられないけれど、
特別な日のご飯として、食べて応援したいなー。

 - 未分類

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

夜中のセミの声。けれど日中、セミ捕りの少年は見かけない。

毎日、1時間ウォーキングをしています。 夏の間は日中、暑いので、日が暮れてから …

相違じゃんけんってご存じ。頭を活性化するシナプソロジー。

先日、知合いにあったら、 最近、脳に刺激を与える活動をしている と教えてくれまし …

認知症に効果? 夢の薬、物質か、「プラズマローゲン」。日本が精製、実験中。

認知症。 高齢化社会を迎えた日本だけでなく、 世界的にも患者が増えている病気です …

修理して使い続ける。プロフェッショナルで時計修理の名人松浦さんが紹介される。

NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」で、 2015年6月7日、 《時計に命 …

暑中お見舞い。暑中伺い。違いをご存じですか? 黒木瞳さんも知らなかった常識。お中元のタブー。

黒木瞳さんが、朝日新聞に連載の 「黒木瞳のひみつのHちゃん」。 2015年6月2 …

ゴムチューブを使って、高齢者の筋肉維持、転倒予防を。若い人も体幹鍛錬、ダイエットに。

年を取ると鍛えなければ、 筋肉はどんどん減っていきます。 減れば生活に支障が出る …

「あずる」。祖母が生前よく使っていた方言。新聞記事を読んで、久しぶりに思い出す。

「あずる」という言葉をご存知でしょうか? 突然この言葉について書き始めたのは、 …

久しぶりにジーパンをはいた知人が気づいてあせったこと。太ももサイズの減少は要注意。

同年代の知合いが、春先、温かくなって 久しぶりにロッカーの中にしまい込んでいた …

「一人の愚か者が池に投げ入れた石は十人(百人?)の賢者が集まっても取り返せない」。人として大切なこととは。

2015年10月22日、読売新聞の編集手帳で、 杭の強度を偽装していたマンション …

2020東京五輪エンブレム。著作権侵害問題。新国立競技場にならい白紙撤回? ベルギーの劇場は使用差し止めを求める。

2020年の東京五輪のエンブレムと、 2013年に公表されたベルギーの リエージ …