亀の知恵

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2015年の紅白。大トリは2年連続で松田聖子さん。「トリ」。「トリを取る」とは?

   

12月31日に放送される
「第66回NHK紅白歌合戦」の
出場歌手の出演順が発表されました。

それによれば、トップバッターは
「2億4千万の瞳 -エキゾチック・ジャパン-」を歌う白組の郷ひろみさん。

紅組の1番手は、「瞳」を歌う大原櫻子さん。

白組のトリは近藤真彦さんで「ギンギラギンにさりげなく」。

そして大トリは、2年連続で紅組の松田聖子さんで、
「赤いスイートピー」とか。

今では普通に使う「トリ」という言葉。
どこから来たのでしょうか?

広辞苑第六版によれば、
《寄席(よせ)で、最後に出演する者。真打(しんうち)。
「―をとる」「―席」
(イ)最後に上映または演ずる呼び物の映画や番組。また、演ずる人》。

これだけ見ると、寄席から生まれた言葉のようです。
それが一般に広がっていったのですね。

ではなぜ最後に出る落語家をトリと呼ぶのでしょう?

朝日新聞、落語プロデューサーの京須偕充(きょうす・ともみつ)さんの
《落語って、こんなにおもしろい》《トリとワリ 2006年10月16日》
http://www.asahi.com/culture/column/rakugo/kyosu/TKY200610130280.html

《本来の「トリ」は最後の出演者だからというよりも、
その最後の出演者が果たす役割に語源がある。》

《十五日間なり十日間なりの寄席の一興行の看板役になる最後の出演者は、
いったん全芸人の報酬を預って、それを各出演者に配分する役をした。》

現在はこのやり方は残っていないそう。

《だが、いったん最終出演の真打が全部「取る」ところから生まれた
「トリ」と、配分から生まれた出演者の報酬「ワリ」の名称は残った》。

収入を取って、分けるところから、
「トリ」という言葉が出てきた。
それが最後、終わりに出演する人(真打ち)だった。

確かに終わり=トリにはなるのですが、
もう少し、関係はないのでしょうか?

南日本新聞、何でも質問隊《2008/05/27 本紙掲載
? どうして「トリ」と言うの》
https://373news.com/_nie/qa/2008/080527.php

《浄瑠璃や歌舞伎(かぶき)に「取りぢゃに母も一つ受呑(うけの)む…
(これで終わりだから、お祝いにわたしもいっぱい)」
「酒はもう取りにしませう(酒はもう終わりにしましょう)」
などのせりふがあります。酒と終わりがセットになっています。

しゃれを好む町衆の間で酒を隠語(いんご)(特定の人の間にだけ通じる言葉)で
トリ(さんずいを取ると酉[とり])ということがあります。
1日働いて帰ると酉の刻(午後5-7時)になります。
仕事を終え、くつろぐころで、暮六(くれむつ)ともいいます。
終わりと酒はセットになり、しゃれてトリと言い、
「取」の字を書くようになったと考えられます。》

仕事が終わる酉の刻に酒=(隠語で酉とり)を飲むかー。
なるほど。

上の記事ではさらに紅白歌合戦についても述べられています。

《紅白歌合戦の場合、一方の組の最後の歌手が歌い終わると、
さらにもう一方の組の最後の歌手が歌い終える形になるので、
両方ともトリとはいえません。そこで、師走(しわす)31日を
大トシというのに類推(るいすい)であてて、最近つくられた言葉と考えられます》。

うーん。

大トリは、最近つくられた言葉であることはわかりますが、
上の前段部分、
《両方ともトリとはいえません》がわからないなー。
最後に歌う歌手は、白組の「トリ」もしくは
紅組の「トリ」と限定すれば、言えるのでは?

ちなみに京須さんのコラムでは、
《そうか、取るが「トリ」になったのならば、
紅白歌合戦でのトリなんて、まるで見当ちがいですね。
まるで、とまでは言えないが、最後に出るというだけではなにが
“トリ”だか意味不明。まして、「大トリ」なんてことばは
むかしもいまも本家の寄席にはないのだ。
“大トリ”だなんて、まるでトリの真打がごまかして
法外にせしめているみたいですね。》
と辛口に文章を締めています。

紅白歌合戦も今年で66回目。
最初からトリ、大トリは使われていたのかな?

〇トリを取る
トリを務める
「掉尾(ちょうび、とうび)を飾る」
最後を飾る 、 最後を占める

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