亀の知恵

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日本発見の新元素「ニホニウム」。リーダーの森田浩介教授。113円のお賽銭。「準備を怠っていないことの意思表示として神頼みする」

   

理化学研究所が発見した113番元素の
名前の案を「ニホニウム」にすることになったそうです。

日本に限らず、アジアで命名された元素が、
元素周期表に載るのは初めてだとか。

すごいことなんですね。

8日夜に発表されました。
名称案ニホニウム(nihonium)、
日本(nihon)と、元素名の末尾につく「ium」を組み合わせたもの。
元素記号案「Nh」。

この後、一般からの意見を公募し、
その後、年内から来年初めにも正式決定するようです。

2016年6月9日、朝のNHKのニュースで、
このニホニウム発見のリーダー、九州大学教授、
理化学研究所の森田浩介さんたちの研究の様子が
紹介されていました。

理系の分野に全く無知で恥ずかしいのですが、
今度の新発見の元素は、天然のものではなく、
人工的に合成したものなんですね。

「ニホニウム」という名称になりそうな新元素は、
亜鉛(原子番号30)とビスマス(原子番号83)を
合成してつくり出したもの。

ビスマスに亜鉛をぶつけて作るらしいのですが、
原子核が小さいので、両者がぶつかる確率は低く、
さらに衝突しても、それで新元素が生まれる確率は、
なんと100兆分の一なんだそう。

まさに天文学的な数字です。
(仏教の世界で菩薩、仏が出現する確率や
「盲亀の浮木 (もうきのふぼく)」、100年に一度
海面に浮上する目の見えない亀が、たまたまそこに
漂っていた流木の中の一つの穴に頭を入れたという
「涅槃経」などにある話を思い出してしまいました)

何日も何日も繰り返し実験し、結局、新元素と
確定的な結果が出るまでに、実験開始から
9年もの歳月がかかったそうです。

研究の中心となった森田さんは、忍耐心と。

「今日も出来なかったが、明日は出来るかもしれない」。

そして、科学の世界と相容れないと思われる行為も
行っていたそうです。

神頼み。

森田さんは、神社にお参りし113円のお賽銭を奉納していたとか。
113円とは新元素が見つかったら、その原子番号になる数字ですね。

家には、113円をひとまとめにして
入れた紙袋がたくさんあったそう。

どういう心境だったのでしょうか?

「準備を怠っていないことの意思表示として神頼みする」。

「人事を尽くして天命を待つ」との言葉がありますが、
この言葉通り、自分たちがやるべきことはやっている
ということなんですね。

以前、神主さんや、年配の方に、
こうした神様への祈りについて教わったことがあります。

それは、神様に例えば、「大学に合格させてください」とか、
「お金儲けをさせてください」といったお願いをするのではないと。

そうではなくて、
「大学に合格するために努力してまいりました。
手助けください」という具合に、目標を成就するために、
自分ができること、やるべきことはやった。
あと少しの手助けをくださいとお願いするのが、
あるべき姿だと。

なるほどなーと感心し、お参りするときは、
そのように願うことにしています。

森田さんは、今回の件に関して、
コメントを出しています。

《長期的視野に立って時間のかかる基礎科学の研究を
支援してくださった研究所と関係府省、
そして国民の皆様に心より感謝いたします》

と感謝を述べたあと、
自分たちの研究の意義について次のように述べています。

《周期表に日本発の元素を見出した人が少しでも誇らしい気持ちになり、
科学に興味を抱いてくださるなら、科学的な思考を持つ人の数を増やす
ことにつながり、ひいては日本の科学技術の発展に寄与しうると考えるとき、
私たちは、私たちの行ってきたことに大きな意義を見出すことができます。
今回の新元素発見と命名を多くの皆様と共に祝福できましたなら、
研究グループ一同これに勝る喜びはありません。》

ずいぶん先の話になりますが、
「ニホニウム」と記された教科書を見て学んだ
日本人の若者が、科学に関心をもち、
この成果を引き継いで大きな成果を
あげてくれたら嬉しいですね。

《113番元素の名前の案 ニホニウムに決定
6月9日 4時48分》
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160609/k10010550601000.html?utm_int=news_contents_news-main_003

今回もそうですが、
元素の発見には様々なドラマがあるようです。

 - 未分類

Comment

  1. nikitoki より:

    2003年9月実験開始。1個目の合成に成功したのは2004年7月。2個目は2005年4月。そして3個目は2012年8月。9年で衝突は360兆回。成功したのは3回。なおこのニホニウムはおよそ0.002秒で崩壊してしまうため、この元素を実生活で何かに役立てるのは困難とのこと。 森田教授は今後、119番目、120番目の元素を見つけたいと。ただそのためには加速器などの設備を現在より向上させる必要があり、その費用としておよそ40億円ほどかかるそうです。 日本人一人当り4円出せばお釣りがきますが、それ以前に無駄な国、地方自治体の支出を見直せば、すぐにでもひねり出せそう。

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