亀の知恵

萬年も役立つような森羅万象の知恵を紹介

*

もう一度食べたい食べ物、料理は? 「あけび」と答えた人を思い出す秋の暮。

   

秋のこの季節になると、
「あけび」とその人のことを思い出します。

「あけび」は、「開け実」で、山地に生えて、秋に淡い
紫色の実を付け、売れると縦に割れます。
なかの果肉は、厚くて白く、また半透明な部分も
あり、中には多くの黒い種があります。

ふんわりとクリームを泡立てたような食感で、
とても甘く、果実ではなく、
人が手を加えたお菓子のようです。

ずいぶん前に、
「もう一度、食べて見たい食べ物・料理は何ですか」
という話になったとき、ある知合いが答えたのが、
このあけびでした。

その人は残念ながら
もう亡くなってしまったのですが、
四国の山の中の小さな村の出身。

小さい頃に、友達と山の中を走り回り、
お腹がすくと、山の恵みを口にしていたそう。

そんな中、このあけびは、特別な存在で、
秋、紫色の実を見つけると、
友達と取り合いになるほど。

口の中でとろける味わい、甘みが、
夢見ごこちにさせてくれたと言います。

大きくなって故郷を離れ、
都会で働き、暮らすようになりました。

スーパー、デパートなどで、秋のこの時期、
たまに驚く値段がついている「あけび」を
見かけたことがあるものの、それを買い求め、
味わったことはなかったそう。

手を出して、口にしたら、
昔の思い出が失われるような気がして。

ご両親も亡くなり、住んでいた家も、
地域も寂れ、人がいなくなってしまい、
長い間、故郷に帰ることもなかったと言います。

遠く故郷を離れたことで、かえって少年時代の
思い出がより大切になったのでしょうね。

もう一度食べたい食べ物。

知合いは「あけび」と答えましたが、
本当は、「故郷のあの岩陰になったあけび」
だったのかもしれません。

 - 未分類

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

あなたはトントンスリスリ体操をご存じ? 頭を活性化。高齢者に負ける。

トントンスリスリ体操。 ご存じでしょうか? つい先日、テレビでも取り上げられたの …

土用の丑の日には、丑湯。夏でもお風呂に入って温まる。

2017年7月25日は、夏の土用丑の日。 鰻の蒲焼きを召しあがった方も 多いこと …

格安航空を使って、フィリピンに語学留学。定年後を積極的に過ごす知合いの行動力に感心。

少し前、高齢になっても、英会話学校に通い、 オンラインレッスンを行い、英語留学を …

阿藤快さん、大動脈破裂胸腔内出血でなくなる。「背中の痛み」を訴えていた。体の訴えを聞く。

俳優の阿藤快さんが、お亡くなりになりました。 9月、知合いの方が、阿藤快さんとお …

毎年、新しいことに挑戦する知人。2017年はビデオ年賀状。

知人は、毎年、クリスマスカード、年賀状で 新しい工夫をしたものを作成し、送ってい …

温活を本格的に開始。白湯、温熱サポーター。今年から加わったジンジャーココア。

あるとき、久しぶりに体温を測ったら、35度台。 それに驚いて、体を温める温活を始 …

年を取ると、味覚は子どもの頃に戻るのか? 甘くないみたらし団子を食べたいと岐阜出身の母が言い出す。

お昼過ぎ、家に帰ると、母が、 「お団子が食べたい。お醤油味の」 と言い出しました …

新型栄養失調、食欲不振、フレイル(衰弱)防止のために、栄養士から勧められた意外な食品とは?

3食食べているのに栄養不足。 高齢者の7人に1人が新型栄養失調なんだそう。 高齢 …

愛犬の脱毛、皮膚のただれで知った飽食の毒。ヒトも同じ。

少し前に、老犬を飼っている知人が 無添加、グレインフリー(穀物なし)の ペットフ …

祖母の家近くのお寺で開かれた小学生の時の「肝試し」の思い出。闇と静寂。

読売新聞の夕刊に、 富山県射水市の高野山真言宗金胎(こんたい)寺が https: …