NHKのドラマ「フェイクニュース」を見て、改めてフェイクニュースの意味を考えた。

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NHKの土曜ドラマ「フェイクニュース」。
https://www.nhk.or.jp/dodra/fakenews/
前編が2018年10月20日に放送されました。

テンポ良く描かれ、とても興味深かったのですが、
見ている内に、そもそも「フェイクニュース」って
どういう意味だったのかが気になってしまいました。

NHKのドラマ「フェイクニュース」は、
NHKドラマ初主演の北川景子さん、そして
「アンナチュラル」「逃げるは恥だが役に立つ」、
そして現在放送中の「獣になれない私たち」など
ヒット作、話題作を連発しているNHKドラマ初執筆の
野木亜紀子さんということで大きな話題になっています。

前編のストーリー、あらすじ。

《大手新聞社からネットメディアに出向してきた
東雲樹(北川景子)はある日、編集長の宇佐美寛治
(新井浩文)からインスタント食品への青虫混入事件
について取材するよう命じられる。樹の前に現れたのは、
SNSに青虫混入の投稿をした男(光石研)。
この男は嘘をつぶやいたのか。一体、何が目的なのか。
青虫混入の投稿をきっかけに、事態は思わぬ方向へ拡大。
企業間の争いにまで発展し、やがてその矛先は樹自身に
まで及ぶ。何が本当で何が嘘かもわからない世界の中で、
樹は記者としてフェイクニュースにどう立ち向かうのか。
一連のフェイクニュース騒動の果てに、樹が見つけた
真実とは――。》
https://www.nhk.or.jp/dodra/fakenews/html_fakenews_story01.html

そのそもの発端となったのは、
「木から落ちない日本猿」というハンドルネームの
ネットユーザー(男性)から寄せられた
「カップうどんに青虫が混入していた」という投稿。

この男性を、ネットニュースで取り上げるため、
東雲樹が直接会い、取材したところ、回答が
あやふやだったりため、投稿自体が「フェイク」では
ないかとの疑いが。

さらにアメリカのニュースサイトの偽サイト
すなわちフェイクニュースサイトに、問題の
カップうどんの製造元「テイショーフーズ」は、
外国人労働者を使っているが、その労働環境は
問題である旨のネット記事が掲載されたのでした。

描かれていたのは、上のSNSの投稿を信じて、
ネットユーザーがそれを拡散していった様子。
さらにやはりフェイクニュースサイトのニュースを
信じて、広げていったネットユーザーの姿でした。

すなわちネットのフェイクニュースに騙され、
翻弄されているのは、ネットユーザーたち
という構図です。

ここで自分は、「フェイクニュース」の
もともとの意味、使われ方が気になったのでした。

個人的な理解ですが、フェイクニュースが
一般でも大きく話題になったのは、
ドナルド・トランプ氏が当選した2016年の
アメリカ大統領選挙ではなかったかと思います。

この時フェイクニュース=偽ニュースは、
トランプ氏の側というより、
ヒラリー・クリントン氏の方に
大きな影響を与えました。

既存のメディアではなく、インターネットの
ニュースサイトで、ヒラリー前国務長官が
「イスラム国」(IS)に武器を売ったとか、
オノヨーコさんがヒラリー氏と性的関係をもった
といった、クリントン氏にマイナスイメージを
与える内容のフェイクニュースが流れたのでした。

他方、トランプ氏に関しては、ローマ法王が
支持を表明し、その声明がバチカンから
発表されたなんていうプラスになる
内容でした。

そうした偽情報が、インターネットを通じ、拡散。
既存のメディア(テレビ、新聞)はそれを後追い、
もしくはフェクトチェックといった形で検証する
という構造でした。

大統領選における偽ニュースを見ると、クリントン氏に不利で、
トランプ氏に有利な内容が多く、ここから、ロシアが選挙に
不正に関与したのではないかとの疑惑が言われています。

実際、ワシントン・ポスト紙は、ロシアが大統領選前に、
ヒラリー氏の健康不安という偽ニュースを、
インターネットを通じ、広めたと報じています。

ヒラリー氏は、悪意のある偽ニュースやプロパガンダが、
ソーシャルメディアを通じて拡散し、現実の政治に
悪影響を与えた旨、発言しています。

一方でトランプ氏は、大統領就任後に
インターネットのソーシャルメディアではなく、
CNN、ニューヨークタイムズの記者や会社自体を
フェイクニュースと断じたのでした。
(CNNによればトランプ氏は就任後1日1回、
フェイクニュースと発言したり発信したりしているという)

自分の気に入らない既存メディアを「偽ニュース」
と断じて、会見や自らのTwitterで非難しています。

今年の初めにトランプ氏は「2017年のフェイクニュース賞」を
発表していますが、10のうち4つはCNN、
2つはニューヨーク・タイムズから選出。

ほかにはワシントン・ポスト、ニューズウィーク、
タイム、ABCと、すべて既存のテレビ、新聞、
雑誌メディアとなっています。

なお今日、明日の深夜、NHKのBS1の
「BS世界のドキュメンタリー」では、
2回にわたり、トランプ政権とNYタイムズの
戦いを取り上げています.

《NYタイムズの100日間 ~トランプ政権とメディアの攻防~ 前編》
http://www6.nhk.or.jp/wdoc/backnumber/detail/?pid=181023
《NYタイムズの100日間 ~トランプ政権とメディアの攻防~ 後編》
http://www6.nhk.or.jp/wdoc/backnumber/detail/?pid=181024

ドラマ「フェイクニュース」において、
フェイクニュースは、インターネットの中で、拡散され、
それに同調したり、惑わされるネットユーザー(民衆)
という形になっており、上で言うとクリントン氏側の構図。

主人公の東雲は、それを検証しようとする、
新聞社から出向したネットニュースサイトの
記者という立場です。

オールドメディアとインターネットの間に立つ
という位置づけで、2つのメディアの特性、
長所、欠点を検証するのに、面白い設定
となっていると思います。

ただ前編を見る限りでは、彼女が、
ネット記事を書くにあたり、
ネットは予算が限られているから、
なるべく取材せず書くとか、
PV(ページビュー)を一番に考える、
そのために彼女の書いた見出しを
別の編集者が大胆に書き換えるといった、
オールドメディアを持ち上げ、ネットの
価値を下げるように思われるやりとり、
セリフがありました。

後編ではどのような「フェイクニュース」観、
オールドメディアとインターネットの相克が
描かれるのか、楽しみです。

〇「post-truth(ポスト真実)」、
オックスフォード英語辞書による
「2016年の単語」に選出。

追記
2018年10月24日、
ネット上でのこのドラマの感想、批評を見ると、
フェイクニュースはテレビ、新聞など
オールドメディアが発信した偽ニュースであり、
それを揶揄したものとの限定した定義をもとに、
このドラマはNHK(もしくは脚本家、制作陣)が
ネットメディアを非難する目的で制作したと
いう内容があります。

フェイクニュースの主体は、ネットメディア、SNS、
さらにオールドメディアがあると思いますので、
そうした批判は当たらないと感じました。

コトバンク、「フェイクニュース」
https://kotobank.jp/word/%E3%83%95%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9-1748301#E3.83.87.E3.82.B8.E3.82.BF.E3.83.AB.E5.A4.A7.E8.BE.9E.E6.B3.89

知恵蔵
《虚偽の情報でつくられたニュースのこと。
主にネット上で発信・拡散されるうその記事を指すが、
誹謗(ひぼう)・中傷を目的にした個人発信の投稿などを
含む場合もある。》

デジタル大辞泉
《主に、ウェブサイトやSNSで発信・拡散される、
真実ではない情報。時に、マスメディアが発信する
不確実な情報についていうこともある。》

〇テレビ、新聞、雑誌などのメディアも、
インターネット上にウェブサイトや
Twitter、Facebookなどのアカウントを開き、
情報発信をしているので、自社のメディア
(電波、活字媒体)のみならず、
「インターネット上」で拡散している
という状況になっている。

アメリカのネット上の辞書サイトDictionary.com
では、現在の所、「fake news」の項目はないが、
https://www.dictionary.com/misspelling?term=fake%20news
https://www.dictionary.com/list/f/2
以下の記事では、項目がアップデートで追加されたと記している。
《2017年10月16日 公開
「フェイク・ニュース」の定義がアメリカの辞書に初掲載 》
https://bizseeds.net/articles/448
(英語の元記事でも同様の内容を記している)

Cambridge  Dictionaryの定義
https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/fake-news

《false stories that appear to be news, spread on the internet or
using other media, usually created to influence political
views or as a joke:》

当然のことながら、主体は
インターネットもしくは他のメディアと
両方ともあげられ、定義されている。

Oxford Lerner’s Dictionariesでは、
《false reports of events, written and read on websites》
https://www.oxfordlearnersdictionaries.com/definition/english/fake-news
インターネット上のウェブサイトに限定した定義となっている。

 

 

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