いきなりですが、
足利尊氏の誕生日をご存じでしょうか?
こんなことを突然書いたのは、
2015年5月19日付けの朝日新聞朝刊の
4コママンガ「ののちゃん」を読んだから。
1コマ目。
ののちゃんのおばあちゃんが、
銀行らしき場所の受付にいき、手続きをしています。
係の人から、暗証番号の記入を求められているのですが、
「生年月日以外に」と告げられています。
それを受け、おばあちゃんは、
「生年月日があかんとなるとうーん」と困っています。
2コマ目。
係の人は、おばあちゃんに、
「生年月日を使ってたんですか?」と聞いたところ、
「そうやねん。」とおばあちゃんは認めます。
3コマ目、
おばあちゃんは、《喜元3年7月27日で「3727」》と。
係は、「は?」とけげんな様子。(顔は出ず、吹き出しのみ)
4コマ目、
おばあちゃんは、上の年月日について明かします。
「足利尊氏の生年月日」
係の人は、あきれた様子で、
「それでけっこうですからさっさとお願いします」と
答えて、漫画は終わりです。
ひねくれた性格のおばあちゃんらしい、受け答えですね。
足利尊氏の生年月日。
実は、知っていました。
それはなぜか?
中学時代の友達の誕生日がまさに7月27日。
彼は、自分と誕生日の歴史上の偉人や
有名人を調べたらしく、
それを教えてくれていたのです。
足利尊氏、(室町幕府を開いた初代将軍)
田沼意次、
(江戸時代中期の老中。積極的政策で田沼時代を築く)
高橋是清、(昭和恐慌の時代、財政再建に活躍した政治家)ですね。
山本有三(「真実一路」「路傍の石」などを書いた小説家)
有名人では、
高島忠夫(映画俳優、映画「キングコング対ゴジラ」、テレビドラマ「細腕繁盛記」)
昔は、インターネットがなかったので、
本や雑誌などからコツコツ集めたようです。
友達にならい、自分の誕生日も調べたのですけれど、
よく知っている偉人、有名人がおらず、
ちょっとがっかりしたものです。
(それ以降、日本の俳優、世界的ポップスター、
落語家などが同じと知る。最近だと
大リーグに行き、活躍中の投手)
Web歴誕
http://rekitan.net/index.html
生年月日(誕生日)データベース
http://www.d4.dion.ne.jp/~warapon/data00/
昔は、キャッシュカードの暗証番号は4ケタの数字で、
生年月日を使っている人が多かったですね。
わざと並びを逆にしている人もいましたが、
それにしても生年月日の数字の組み合わせ。
免許証など生年月日を記しているものと
一緒にキャッシュカードを盗まれた場合、
暗証番号を推定され、お金を引き出されてしまうので、
生年月日は避けてくださいと言われるようになりました。
7月27日の誕生日の友達も
「0727」にしていたのですが、
危険と知って、変更しました。
好きな、尊敬する偉人の
生年月日にしたのです。
彼はナポレオンが好きだったので、
その誕生日である8月15日から、
0815を新たな暗証番号に。
その後、様々なものに暗証番号、パスワードが必要な時代になりました。
その場合、数字で4ケタではなく、アルファベット、数字を
含む、6ケタ、8ケタを要求されることが多くなりました。
またそれらがすべて同じだとやはり危険なので、
すべてを同じにしないようにとの注意も。
そこで友達が考えたのは、ナポレオンであれば、
「Napoléon Bonaparte」の、最初のNAPOをとり、
その後に、誕生日の0815をつなげるというやり方。
銀行関係は、例えばナポレオンにして、
インターネットのメール関係は、
レオナルド・ダ・ビンチにといった具合です。
ちなみにダビンチの生年月日は、1452年4月15日。
好きな偉人はたくさんいるので、
それを変えることで、
定期的に暗証番号を変更しているそう。
今は、誰と誰を採用しているんでしょう。
忘れにくく、間違えにくく、推定されにくいので、
なかなか賢いやり方かもしれませんね。
日本セキュリティ・マネジメント学会常任理事の
《萩原栄幸の情報セキュリティ相談室:
パスワードや暗証番号の作り方と未来予想図 (1/3)》
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1308/30/news021.html
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