先日、知合いの方が亡くなりました。
その遺影が40代の頃の写真で、
かしこまった姿ではなく、撮影されることも意識せず、
タバコを吸って、くつろいだ姿で、故人らしさが
示されたとてもいい写真でした。
今日、イタリアで結婚式、披露宴をあげた友達と
夕食をともにしました。
残念ながら参加できなかったのですけれど、
結婚式、披露宴の写真を見せてもらいました。
新郎新婦のお父様はどちらもすでに亡くなっており、
お母様二人が、他の家族とともに列席されていました。
プロのカメラマンがその様子を撮影していたのですけれど、
お二人のお母様が期せずして語ったのは、
「今、この姿を撮影してください。
喜んで笑っているこの顔を遺影に使いたいので」
だったそう。
結婚式、披露宴というおめでたい席に、遺影の話というのは、
穏やかならざるものがありますけれど、お二人のお母様の
考えとしては、一番、喜んで嬉しい時の写真を遺影には使いたい。
そういう希望だったようです。
わが家の母とかもそうですけれど、ある年代以上になると、
お葬式の時の遺影をどうするかということが気になるよう。
最近では、遺影を専門に撮影してくれる業者や
遺影撮影会といった催しもあるようです。
遺影と思わず、元気でいい表情がとれる時に
撮影しておくというのが今時の高齢者の思いなんですかね。
昔は、何かお祝い事が会った時とか、
誰かの誕生日などに、記念撮影を写真館に行って
撮影してもらうということがよくありました。
カメラが普及することでそうした機会は少なくなりました。
けれど年に一度、そうしたチャンスを設けて写真を撮影
してもらうことは、のちのち貴重な財産になるかもしれませんね。
上に記した撮影会をしているところも、「遺影」ということではなく、
生き生きとした元気な姿を記念に残すつもりでおいでください
といった呼びかけをしているよう。
今では廃れてしまった記念撮影。
そういえば、昔、イタリア人の家族写真専門の
カメラマンに撮影してもらったモノクロ写真があります。
忘れていたのですが、先日、片付けているときに出てきました。
すこし若い時の自分や家族が映されていて、
撮影した時の記憶が鮮明によみがえりました。
記念撮影。
家族に呼びかけてやってみたいですね。
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