亀の知恵

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江戸時代から140年余り続く練り物店佃權(つくごん)、廃業。母の嘆き。いきつけの魚屋さんから聞いてくる。

      2017/05/20

毎週金曜日に家の近所に来る魚屋さん。

築地や浦安市場から仕入れた
新鮮で高級な品を持ってきています。

わが家は、もう何十年もそこから、
魚介類そしてかまぼこなどの
練製品を買っています。

昼食に自宅キッチンに行ったら、
「冷蔵庫の中に佃權(つくごん)の
野菜あげがはいってるよ」と母。

それに引き続いて、
驚くべきニュースを告げました。

「佃權が6月いっぱいで廃業するって」

午前中にいつものように訪れた
その魚屋さんから聞いたのだとか。

佃權
http://www.tsukugon.co.jp/

びっくりしました。

かまぼこ、はんぺんなどの練り物で知られる
佃權は、現在は築地にありますが、
それ以前は佃、日本橋と、江戸時代から
ずっと現在まで140年以上にもわたって
商売をしてきた老舗です。

母は、かまぼこ、揚物など練り物類は、
すべてこちらの製品を愛用。

おでんを作ったり、煮物に入れたり、
おかずにつまみに、そしてお弁当にと
大活用してきました。

なので、私以上にショックみたいです。

現在、豊洲新市場への移転はもめにもめていますが、
以前から、佃權は、新市場には移転しない
と決めていたそう。

魚屋さん曰く、
廃業の一番の理由は、人手不足なんだそう。

職人さんの高齢化が進む一方で、
若手を採用育成することが
十分できず、老舗が満たすべき品質、
味を保てないということのようです。

母は、「佃權の製品をずっと使ってきて、
本当に欠かせなかったのに……。
自分が生きている間に、あの老舗がなくなるなんて。
ほんとに人手不足って深刻なんだねー」と。

農業や食に詳しい友人の作家によれば、
農家は、やはり高齢化が進み、
これまで取材した中で、すでに多くの家が
やめているんだとか。

さらに今後数年間の間に、体力が落ちて、
農業が出来なくなったり、亡くなったりして、
稀少な野菜や食材が作られなくなっていくのは確実と。

また小さな食品製造にかかわる個人・会社でも、
製造する職人が少なくなり、さらに製造するための
道具を作る職人もいなくなっているとのこと。

結論として、これからどんどんと、
食べられなくなる伝統の味が
いくつも出てくると。

一方で、地方での暮らしに憧れ、
また伝統の食材や有機農業などをやろうという
新規就農者も、少ないながらもいるのが、
わずかな明るい兆しとのこと。

なんだが寂しいですね。
残す方法はないものかなと思います。

「もう季節外れだけれど、終売の前に
おでんでも作ろうかね」
と母。

最後にじっくりと味わって、
佃權にありがとうと
さようならを告げることになりそうです。

 

記事は読めませんが、見出しのみ。
日刊食品速報《2017年4月27日
老舗練製品メーカー、佃權(東京)が「全商品終売」へ》
https://news.syokuhinsokuho.jp/ac/ac01/5042

追記2017年5月18日
会社は明治元年創業ということで、
創業以来140年あまり。(まもなく150年)
見だし、本文を訂正いたしました。

〇6月29日同社出荷分で、
全商品の製造・販売を終了。
すでに取引先などに通知済み。

追記2017年5月20日、
朝日新聞。
《築地の老舗「佃權」、練り物製造から撤退へ 作り手不足
西本ゆか2017年5月19日19時48分》
http://www.asahi.com/articles/ASK5M61QXK5MUTIL04Y.html

《築地市場の豊洲移転問題など環境の変化に加え、
練り物の手作り技術の継承者不足などが理由》

《7月以降も不動産賃貸業務は続けるが、
パートを含め約70人の従業員の大半に
ついては解雇となる見込み》とのこと。

会社としては存続するが、
練り物製造業は行なわない
ということですね。

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