亀の知恵

萬年も役立つような森羅万象の知恵を紹介

*

祖母の家近くのお寺で開かれた小学生の時の「肝試し」の思い出。闇と静寂。

   

読売新聞の夕刊に、
富山県射水市の高野山真言宗金胎(こんたい)寺が
https://www.kontaiji.com/
2017年8月21日、「肝試し」を行なったという
記事が出ていました。

子ども達が墓の周辺を歩き、
そこを幽霊の格好をした
住民の人たちが驚かせる。

子ども達は大声をあげて楽しんだようです。

お寺の本堂、墓、トイレなどを回り、
お札を5枚集める。
その間に、幽霊が追いかけてきたり、
水を掛けられたりという趣向があったとのこと。

いやー、懐かしいなー。

愛媛県松山市の父方の祖母が
住んでいた近くのお寺。

夏休み、お盆を中心に帰省していました。
お墓は市営の墓地にあったので、
お墓参りはそこにして、お寺は、
夏祭り、夜市があったので、夜出かけていました。

そこである夏、丁度、肝試しがあるというので、
地元に住む従兄弟達と一緒に出かけました。

お祭の時と違って、夜店、お寺の明りが
全然ついていません。
なんだか真っ暗。
街灯などもありませんので、ほぼ真っ暗です。

自分、従兄弟は、叔父さんから借りた
懐中電灯を持ち、足元や行き先を照らします。

今のようなLEDではなくて、豆電球なので、
これが暗いんですね。
また電池も単三とかではなくて、
単一か単二の電池を2本とか使ったものなので、
子どもにとっては重い。

歩き始めはしっかり持っていても、
重いので、次第に揺れてくる。
そうすると、照らす先が揺れて、
なんだか怪しい雰囲気に見えてくるんですね。

そのお寺での肝試しは、
お寺と町内会がやっていたもの。
大人達が扮装して隠れたり、
こんにゃくやぬれタオルを吊した仕掛けを
設置したもの。

お寺の奥の墓地にある、お札を
取って帰り、入り口の大人に渡すと
何かお土産がもらえました。

今から考えると本当に子どもだましですが、
やはり闇の深さが怖さを増幅していたのでしょう。

田舎のことですから街灯がなくても、月明かりがあると
それで結構明るいのですが、今振り返って気づいたのですが、
肝試しの日は、月明かりがなかったので、新月の夜に
実施したのかもしれません。

同学年の従兄弟と二人で行って帰ったのですが、
怖さは伝染するというか、例えば、従兄弟が何かに
触れて、ビクッと体が震え、声を出すと、その驚き、
恐怖がこちらにも伝わってきて、こちらは何も
触れていないのに、触れたような気分になるんですね。

後、音も怖さを増すものだと知りました。
墓地の手前に水場があり、そこには普段、
ずっと水が流れていたのですが、それが
なぜだか我々が通り過ぎると、ピタッと止まるんですね。

もう数十年も前ですが、それを鮮明に記憶しています。

おそらく大人が物陰にいて、水を止めていたんでしょう。

静かな場所だったので、無音になるというのが、
恐怖の演出として効果的だったんでしょうね。

無事、お札をとり、それを受付に渡して、
お土産をもらって、祖母の家に帰ってきました。

蛍光灯の明りの下でほっとしたのを覚えています。

その肝試しから十数年後、大学生になった頃、
再びそのお寺に夜、お祭をやっていたので、
年下の従兄弟を連れて行きました。

祖母の家からお寺までの道は、
すっかり整備され、街灯がこうこうと
ついています。

境内は、屋台のライトで明るく、昼のよう。

本堂裏の墓地は、さすがに手前よりは
暗いのですが、角、角に明りが
ついていますので、闇ではなくなっています。

また昔は聞こえなかった車の音と
ヘッドライトの光が目と耳に飛び込んできます。

お寺は昔と同じ場所にあるのですが、
これまであったお寺の前の道に加え、
お隣に市道が抜け、交通量が増えたので、
そんなことになってしまったのでした。

同学年の従兄弟に聞いたら、
もう肝試しはずいぶん前から
やっていないとのこと。

これだけ明るく、騒がしくなってしまって、
恐怖が生まれる余地もなくなってしまったから
でしょうね。

肝試しの記事を読んで、
昔のあの闇と静寂を体験したくなりました。

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