亀の知恵

萬年も役立つような森羅万象の知恵を紹介

*

母がロッカーを整理してみたら、1万円の旅行券が3枚……。整理のご褒美でも記憶の衰えを嘆く母。

   

大掃除の季節ですね。

わが家はずいぶん前から、
不要なものを捨て、家の中を
すっからからんにしようと整理を
続けているのですが、何十年もの蓄積は手強い。

どこが変化したのかわからない程度に留まっています。

それでも母をはじめ、それぞれの部屋、
担当の場所を整理しています。

先日来、母は衣類、雑貨、
箪笥類の整理を始めました。

薬、雑貨類をいれていた
背の低い引き出し付きロッカーの
中を見渡したところ、いらないものだらけで、
それらを取り除いたら、
そのロッカーがまるまる空きました。

まだ駐車場に置いていますが、
捨てられそうです。

一つ片付くと、スペースがあき、
広々として、動きやすくなりました。

具体的な成果が出たせいか、
母の整理に拍車がかかりました。

今日は朝から、別の場所の
やはりロッカーの中を調べ始めました。

昼前にすでにずいぶん、いらないものが
ゴミ袋に満杯になっていました。

そして夕食時に、
「こんなものが出てきた」と
赤い紙のチケット入れのようなものを
を差し出しました。

中をあけると1万円の旅行券が3枚。
有効なものです。

尋ねると、以前、区か都からもらったものだそう。
それらは全部で6万円あったのですが、
一部を使い、3万円残っていたのです。

家を整理し片づけたご褒美かもと告げたのですが、
余り喜んでいる様子がありません。
それどころか自分の記憶の衰えに嘆いていたのです。

どういうことなのでしょう。

母は昔から整理好きで管理もしっかりしています。
家の中で何かなくなったり、見当たらない時は、
母に聞けば大抵、すぐにわかるほど。

現金、商品券、旅行券、通帳類は、
金庫やカギのかかる場所にしまっています。

母が嘆くのは、そこになかったこと。

なぜ、旅行券が自分が決めた以外の場所にあったのか。
別の場所に入れた過去の自分が許せないと。

そしてもう一つが記憶の衰えの嘆き。

何年かで集めた6万円。
岐阜への帰省で3万円使ったのは、
しっかり覚えていました。

残りの3万円。
別の旅行でキップを買うのに使った
と思い込んでいたのですね。

そうしっかり6万円分全部を使ったと思っていた。
なのに3万円分しか、使っていなかった。

その自分の記憶違いにショックを受けたと。

もうずいぶん前になりますが、
母が叔母と一緒に、祖母の持ち物の
整理をしました。

祖母は、最期はお気に入りの着物数着と
ほんのわずかな身の回りのモノしか残さなかった
元祖ミニマリストとも言える人でした。

着物を誰かに譲るため、
母たちに整理を頼んだのでした。

そしたら、ある帯の中から、
なんと現金で20万円(新札の一万円札20枚)が
出てきたのです。

母は祖母に尋ねたのですが、
全く記憶になかったそう。

「もしかしたら何かあった時のために、
帯にはさんでいたのかもしれない」
とは答えたそうですが。

祖母は商売をしていて、お金の計算に
めっぽう強く、記憶力も最期まで確かでした。

そんなしっかりしていた祖母が、
帯の20万円をすっかり忘れていた。

祖母は、自分が忘れていたものだし、
整理したからこそ出てきたものだから、
お前たち二人にあげると言い、
20万円を母と叔母の二人で分けたとか。

10万円受け取って、母は、
「人というのは、どんなに大切なことでも、
忘れる生き物なんだなー。自分は忘れないように
せめてお金だけは一所に集め、しっかり管理しよう」
と誓ったそうです。

それなのに、3万円とは言え、
旅行券をちゃんと管理できず、
記憶も違っていた
と、落ち込んだのでした。

「これを使って、温泉にでも
行けってことなんじゃないの」
と慰めました。

「そうかもね。また整理して
ご褒美を見つけないと」
と少し元気を取り戻しました。

その顔を見て、自分の持ち場の片づけを
しっかり頑張らねばと思ったことでした。

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