年末の忙しい時期、
今年中に片づけなければならないことが山積み。
同時に複数のことをやらねば
間に合わないということで、
書類を作りながら、電話する
なんてことをしている方もいらっしゃるかも。
こんなときに思い出す話があります。
それは、先日、2016年10月23日の日本経済新聞の
《日曜に考える》
《こころの健康学 シングルタスク実践》。
認知行動療法研修開発センター 大野裕さんが
書かれたものを読んだ時にもそうだったのですが。
まずはそちらの記事の内容をご紹介しましょう。
見出しには《「問題を縦に並べる」》とあります。
冒頭、
《同時にいくつかの作業をするマルチタスク状態よりも、
ひとつの作業だけを行うシングルタスクの方が
はるかに効率的だと先週書いた》。
それを言葉を換えて、繰り返されています。
《いくつもの異なった作業をするよりも、
ひとつの作業をする方が、ずっと集中力が高まるからだ》
ひとつの作業をする利点は、
《自然な形で作業を流すことができる》。
具体例として、「12345」と数えてから、
「あいうえお」という場合と、
「1あ2い3う4え5お」という場合、
どちらがスピードが速くなるかをあげています。
説得力がありますね。
見出しになった表現は、
お天気キャスターの倉島厚さんのそれ。
倉島さんは奥さんを亡くされた後、
うつ病になられました。
その体験を書いた
[amazonjs asin=”4167656965″ locale=”JP” title=”やまない雨はない―妻の死、うつ病、それから… (文春文庫)”]
自分もでた当時、読みました。
その倉島さんが、講演でよく話されていた言葉。
それが、
「問題を縦に並べる」
です。
この言葉は《専門的には課題に優先順位をつける
ということ》で、シングルタスクの大切さを
巧みに表現していると。
自分が仕事をし始めてすぐの頃の話です。
やらなければならないことの多さにパニックになり、
すべてを少しずつやっては、次のことをやって、
結局、全部が中途半端になっていたという状態でした。
それを見ていた仕事場の先輩は、
「どうしたら効率的にできるかとか考えなくていい。
それは仕事ができてから考えればいい。
まず目の前のことをとにかくやっつけろ」
「それが出来たら、次の仕事にかかれ。
あれこれ、定食のおかずをつつくようにやるな。
一つ一つを完全にやっつけたら、次へ行け」
「心配は目の前のことだけでいい。
次やらなければいけないや、将来の心配は今するな。
やるときになったら、心配したらよい」
不思議なことに、一つ、なんとか最後までやり終えると、
はずみがつくというか、自信がついて、やる気がわいてくる。
疲れを感じることもなく、次の仕事に移れるようになりました。
この心構えは、仕事だけではなく、
ストレスのもと、悩み事でも一緒。
人間関係、お金、健康。
いろいろなストレスのもと、悩みがあります。
それを総合的に受け止めず、
一つ一つ対処する。
めどがつかないうちに、次へ移ってしまうと、
全部が片付かず、問題がどんどん積み重なってしまう。
一つ対処して、なんとかめどがつくと、
次も少し解決していたりするんですね。
年末の忙しい中、昔、先輩が教えてくれた
この教訓を思い出しました。
〇定食方式ではなく、懐石方式
〇先のことを考えずぎるな目の前のことに集中せよ
〇「十人の敵は一人一人やっつけなさい」
〇一点突破、全面展開
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