萩本欽一さんが、今年の春、
駒澤大学仏教学部に入学したのは、
みなさん、ご存じだと思います。
英語の読解と文法、そして小論文の入試科目を、
独自の語呂合わせで参考書を編集するなどして
乗り越えました。
近く、欽ちゃん流の参考書も出版されるのだそう。
ちゃんと学校にも真面目に通っているとのこと。
その様子、苦労話を日本経済新聞の編集委員の
中沢義則さんが、2015年6月13日の夕刊、
「遠みち 近みち」に《心に響く欽ちゃんの作文》
と題して、書いています。
入試の時の小論文は、
「釈尊の教えについてどう考えるか」がテーマだっったそう。
試験時間は60分ですが、20分過ぎても何も書けなかったとのこと。
ようやく思い浮かんだのがカニ。
《海辺で大きめのカニを捕まえようとすると、2本の鋏で威嚇して、
ひるんだ隙には逃げていく。人間は武器を持つと戦争するのに、
カニは武器を見せるだけ。平和主義で偉い、釈尊の教えにかなって
いるのではないだろうか》と答えたそう。
いや、さすが社会経験を積み、数々の番組を大ヒットさせた、
お笑いの達人、欽ちゃん。
着眼点がすごいのではないでしょうか。
入学した後の作文についても紹介しています。
《仏教を広めるにはどうすればいいのかという題で作文を書かされた》。
あなたが、仏教学部の学生だったら、どう答えますか?
欽ちゃんは、テレビで見たある職業にヒントを得て書いたそうです。
《ひらめいたのが「歩荷(ぼっか)」、重い荷物を背負って山を登って
山小屋に届ける人だ。以前NHKで見て感動した。中年の男性が黙々と
一歩一歩、確実に登っていく。歩荷が好きになった、
ついて行きたくなった。仏教を広めるにも、宣伝するより
「ついて行きたくする」のが大事なんじゃないかな》
いや、素晴らしいですね。
欽ちゃん自身は、
《「変なこと書いちゃったなあ」と反省した》
そうですが、こちらも立派な回答ですよね。
このドキュメンタリーは自分も見ました。
尾瀬ヶ原の小屋へ、荷物を届ける歩荷(ぼっか)の人たちの
様子を取り上げていました。
《尾瀬 湿原の宅配便 夏の間、大活躍する歩荷》(短い動画あり)
http://cgi2.nhk.or.jp/michi/cgi/detail.cgi?dasID=D0004990416_00000
《小さな旅》《小さな旅 尾瀬を背負いて~群馬県片品村~》
https://www.nhk.or.jp/kotabi/archive/2013/konkai_131103.html
日本青年歩荷隊
http://seinennbokkatai.com/
日本経済新聞《尾瀬ケ原の力持ち、歩荷2年生
(1/7ページ)2010/12/19 7:00》
http://www.nikkei.com/article/DGXZZO19193790R01C10A2000001/
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