海外のホテルでトイレが詰まった経験はありますか?
何度かあります。
困りました。
トイレには、詰まりを解消する道具もなし。
ともかく、この事態を英語で
フロント(もしくはハウスキーパー)に伝え、
なんとかしないといけない。
あなたならどうしますか?
2015年4月3日、読売新聞の「えいご工房」の
《特派員直伝 とらべる英会話》は、
《トイレが詰まりました》を例にあげています。
先に文例をあげておきます。
《The toilet in my room is clogged.》
元カイロ特派員で現英字新聞部長の
貞広貴史さんが書かれています。
3年ほど前、出張先の中東にある
某国首都のホテルで、トイレ詰まりになり、
英語でなんと言えばいいかとはたと困ったそう。
頭に浮かんだ単語は、
《渋滞したときなどに使うstuck》。
通じず。
次に《「息が詰まる」のchoke》がひらめいたが、
これもダメ。
《結局その場は、「トイレの水があふれそうだ」
とか説明してしのぎ、
clogという便利な表現だった》そう。
最後に「ちなみに」として、詰まったときに使う
ラバーカップの呼び名と、それを貸して欲しい
との表現を書いています。
あれは、“plunger”
“could you give me a plunger,please.”
もし自分だったら、giveではなく
lendを使うと思いますが、
そもそもラバーカップは借りないなー。
それはともかく、自分も何度かホテル内で、
トイレ詰まりなどのトラブルに
遭遇したことがあります。
英語が流暢な方は、そうした事態を
正確に表現でき問題ありません。
そこまでの語学力がない場合、どうするか?
最近では、スマートフォン、
電子辞書などで検索し、調べる
という手段があり、それで解決します。
そうした武器がない場合は?
以前、仕事、プライベートで、世界各地に出かけ、
旅慣れた方に、トラブルにあったときの対処法、
事態の伝え方を伺ったことがあります。
簡単でした。
「自分が言える表現に直して伝える」。
「詰まる」という表現・単語が知らなければ、
また思い出せなければ、この事態がわかるように、
言い換え、して欲しいことを伝えればいいのです。
「トイレが壊れている」「トイレが使えません」
「部屋に来てください。トイレを見て下さい」
まずは手持ちの知識で
なんとか出来ないか考えると。
正確な表現ができるかどうかより、
表現はおかしかったり、
間違っているかもしれないが、
自分の意思が伝わることが大事だと。
もちろん語学力は意思疎通をする上で、
非常に大切なことですが、言葉以外に、
意思疎通する手段は残されています。
身振り、手振り、絵を描く、写真を見せる。
相手に意思を知らせるための手段はいろいろあります。
むしろ、言葉だけに頼る方が不自然で危険だったりします。
例をあげましょう。
あなたは、ニューヨークでタクシーに乗り、
行き先を(英語)で告げます。
「3番街、50丁目に行って下さい」。
英語の「50」の発音は、「15」と誤解されがち。
ちゃんとタクシーに目的地に行ってもらうためには、
上のように住所だけでなく、目的地、例えば、
ABC劇場だったら、それを入れる。
さらに言うだけでなく、ガイドブック、
スマートフォンの画面、手書きの住所を見せる
といった方法もあります。
英語で正確に表現できることは大切です。
けれど海外旅行、出張に行ったときは、
語学以上に重要なことがあると思います。
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