「人生最後に何を食べたいか」。
よくこんな質問がされ、答えます。
あなたは最後は何を食べたいですか?
何を食べるかも大切ですが、
どこで誰と食べるかも重要ではないでしょうか。
現在、健康な人は、最後の食事の時も、
年はとっていても健康で、どんなものでも
食べられると思って、答えているのでは
ないでしょうか。
しかし実際は……。
余命3週間、末期ガンの患者さんに、
「最後に何を食べたいですか?」
この問いは切実です。
がんの症状で、食欲がなく、
多くの物が食べられなくなっている。
けれど、自分のこれまでの人生を彩ってきた
あの食事をしたい。
そんな願いをかなえてくれるホスピス・病院が大阪にあります。
淀川キリスト教病院ホスピス・こどもホスピス病院です。
こちらでは、毎週土曜日の夕食に、
患者さんが「食べたい」と希望する夕飯を
「リクエスト食」として出しているのですね。
小さい時、姉が作ってくれたお好み焼きが食べたい。
料理を担当している職員は、
できるだけその希望に応えます。
作ってだすも患者さんはいま1つの反応。
貧しい時代にお姉さんが作ってくれた
お好み焼きは、具もほとんどなく、
今風の山芋は入っておらず、固いものだったのです。
料理人はそれに近づけるように作り直します。
一つ一つの食にはそれぞれの方の人生が
反映されています。
それに寄り添い、食事で人生の最期を
全うさせてあげようというホスピス・病院側の心遣い。
この病院の取り組みをつづった本が出版されました。
末期がん患者14名とその方々を支える
家族・医師・スタッフの「食」と「生」を丁寧に取材しています。
幻冬舎
http://www.gentosha.co.jp/book/b9175.html
著者の青山ゆみこさんのブログ、記事
《いや、ほんのちょっとだけ》
《『人生最後のご馳走』発行のお知らせ。》
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以前、NHKのドキュメンタリー番組で、
この病院の取り組みを見たあとにブログ記事を書きました。
その時にも記したのですけれど、
一食一食を大切にしたいと改めて思いました。
関連エントリー
《ガン患者の食の願いをかなえる。リクエスト食を行う淀川キリスト教病院ホスピス・こどもホスピス病院。》
《ドキュメンタリー番組「人生のディナーを召し上がれ~いのちと食の挑戦~、ホスピス、最期の食事。 》
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