この数日、年配の方に続けてお会いしました。
色々話したなかで、一つ共通していたことがあります。
それは、年齢を重ねて、手放し、あきらめたことがあること。
一人の方は、運転免許でした。
長年、運転し、日本国内はもとより、
海外でも自分で運転し様々なところに出かけてきた。
これまで事故はなし。
しかし、自分の体力、判断力を考え、
数年前に免許を返上したそうです。
最近、高齢者が車で事故を起こしているのを見ると、
自分もあのまま続けていると、そうなっていたかもしれない、
自分の判断は間違っていなかったとほっとしたと。
もう一人の方は、若い時に始めた
山登りをやめたそう。
これも体力の衰えを自覚したからで、
まだ大丈夫な山もあるかもしれないが、
すっぱりと山登りは卒業したとのこと。
お二人とも、自分の人生の中でも
かなりの比重をしめることをあきらめ、
やめたのですが、そのかわりにこころがけたことが
あるといいます。
それは、今、自分ができる、楽しめることを探すこと。
一人は、ウォーキング、近所の人との語らい。
これまで車で出かけると、必然的に自宅周辺ではなく、
離れたところになっていました。
運転免許を返上し、車を手放したことで、自分の足で
回れる近所によく行くようになり、犬の散歩などを
しているご近所の人ともよく話すようになったとのこと。
近所にもよい店、よい場所があり、話のできる人が
大勢いることに気付いたそう。
もう一人は、山歩きから、街歩きに。
まだ足は健在なので、人のいる町を歩き、
好きな店を訪ね、疲れたら、銭湯に行き、
湯船につかる。
また日帰りできる町にわざわざ一泊すると、
夜や早朝の町を楽しめるとのこと。
こちらの方も、今、自分ができ、面白いと
思えることを見つけることが人生に張り合いを
もたらすと話していました。
年を取って、体力がなくなると、
これまで出来ていたことが出来なくなり、
やめたり、あきらめなければいけなくなります。
それを嘆くのではなく、
その楽しみは十分に味わった。
だからそちらは卒業。
次は今の自分に出来ることを
見つけ、楽しむと考える。
年を取っての、心の持ちようを
教えてもらったようで、
きいているこちらまで、
励まされるような気持ちになりました。
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