宮崎駿監督の映画「風立ちぬ」、
オードリー・ヘップバーン主演「ローマの休日」。
その勧告に従えば、「成人指定」の映画になりそうです。
世界保健機関(WHO)は2016年2月1日、
喫煙シーンのある映画やドラマについて、
若者を喫煙に誘導する効果が高いと指摘する報告書を発表しました。
その中で、そうした映画は、「成人向け」に指定する措置を、
各国政府が講じるよう勧告しています。
《Films showing smoking scenes should be rated to protect children from tobacco addiction》
http://www.who.int/mediacentre/news/releases/2016/protect-children-from-tobacco/en/
WHOによれば、映画・ドラマでの喫煙に関する規制は、
子ども、青少年向けの作品でも世界的に十分に行われていないよう。
このため、喫煙するシーンを見て、青少年が、
真似して喫煙を始めるケースが多いと指摘しています。
実際、アメリカでは、映画、ドラマが直接のきっかけとなり、
新たな喫煙者となった若者が、喫煙を始めた青少年の37%にもなる
との調査結果もあるようです。
喫煙シーンを含む作品が成人指定されることで、
子ども、青少年向けの作品にそうしたシーンが
入らないようにすることを、
WHOは狙っているものと思われます。
暴力、また性的な表現に関しては、
多くの国が規制をしいています。
喫煙に関してはまだまだ
遅れているのかもしれません。
ただ日本でも少し前から、テレビドラマ、映画などで、
喫煙シーンが青少年にふさわしくないとして、
批判をされることが多くなった気がします。
上にあげた「風立ちぬ」や未成年者の喫煙が
問題となった映画「苦役列車」もそうですし、
ドラマ・映画「MOZU」もそう。
時代劇や、少し前の時代を描く
ドラマの場合は別にして、現代ドラマでは、
喫煙シーンは制作者側がかなり自主的に規制し、
ほとんど出てこないように思います。
調べてみると、日本では、2002年・平成14年7月に成立した
「健康増進法」の影響が大きいようです。
この法律では、「受動喫煙防止」が言われ、
多くの人が集まる公共の場所では、その管理者が、
受動喫煙を防止する措置を講じることが求められました。
そうした流れを受け、映画、ドラマの制作者側も、
時代背景、ストーリー上不可欠でない場合は、
喫煙シーンを入れなくなったようです。
またアメリカでも、2007年5月から、MPAA(アメリカ映画協会)が
喫煙シーンの多い映画は「R指定」とする方針を打ち出しています。
《映画にタバコはいらない
Fighting Against Smoking in the Movies
うまそうな「一服」シーンはスクリーンから駆逐すべきか、映画は「現実」を反映するべきか
2010年10月8日(金)14時47分クロディア・カルブ(医療・健康担当)》
http://www.newsweekjapan.jp/stories/culture/2010/10/post-1688.php
《未成年者の喫煙シーンについて(要望)》
http://www.nosmoke55.jp/action/1208eirin.html
《アメリカのテレビで喫煙シーンが減少》
http://eiga.com/news/20140409/3/
喫煙と並び、世界的に大きな
健康被害を与えているアルコール。
すでに青少年向けのアニメなどでは、
飲酒シーンの規制が始まっています。
今後、さらに厳しくなるかもしれません。
《【タイ】アルコール販売の規制を強化か
配信日時:2014年8月29日 9時42分 [ ID:906]》
http://www.globalnewsasia.com/article.php?id=906&&country=2&&p=2
クリスマス前ころに、見たくなる映画。
題名がズバリ。
コメント
小泉今日子さんの50歳の誕生日である2016年2月4日に発売されるカルチャーマガジン「MEKURU VOL.7」。その中で自宅での、私服のすっぴん姿を初公開しているそう。驚いたのは、さらにタバコを吸っているカットもあること。すっぴんよりそちらの方にビックリしました。