母が捨てずに残しておいたチラシは、血赤珊瑚買い取りのものだった。帯留め、ネックレス。

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ここ何年か、家にチラシや電話で、
金を初めとする貴金属買い取りの
依頼がたくさんあります。

母は何年か前、金が高騰したときに、
家にあった不要な金のネックレス類を
銀座の田中貴金属に売りにいきました。

そのため、わが家には、金、金製品はありません。

という訳でそうした勧誘の電話が
かかってきたら、その旨を告げて、
断るようにしています。

今日、昼ご飯のために食堂に行ったら、
テーブルの上に母の老眼鏡と
折りたたんだチラシが置いてありました。

見える範囲でチラシには、「血赤珊瑚買い取り」
と書いてあります。

金の次は、珊瑚の中でも最高級の
血赤珊瑚なんですね。

驚いて母に尋ねたら、昔、着物を
あつらえた時に、帯留め、ネックレス、
また数珠などを血赤珊瑚で揃えて
買い求めたのだとか。

それが置いてあって、今は全然使わないし、
若い人も欲しがらないので、まさに死蔵された状態。
なので、買ってくれるのであればとチラシを
捨てずに取っておいたとのことです。

いやー、それは知らなかった。

母はまたテレビか、誰かから聞いたとして、
次のような赤珊瑚事情も教えてくれました。

昔、珊瑚は地中海などで盛んにとれていたが、
今、最も貴重で素晴しい赤珊瑚がとれるのは、
日本、それも高知県沖なんだそう。
珊瑚の質、量とも、日本は珊瑚の国だと。

そして、赤は、中国人が大好きで大切にしている色。
なのでその色の珊瑚はとても欲しいものの一つ。

またチベット仏教では、仏像の宝冠に埋め込む
宝石の一つとして赤珊瑚を使う。
チベット、モンゴルなどでもその需要があるとのこと。

世界的に需要が高まっているのですが、
捕獲量は限られているので、
値段が高騰しているんだとか。

そういえば、何年か前、中国から小笠原沖に
船がやってきて、珊瑚を不法にとっていった
なんてニュースがありましたね。

母は、まだすぐに売ると決めた訳ではなく、
叔母や姉、友達、ご近所さんなどに聞いたりして、
もう少し情報収集してからどうするか決めたい
ということのようです。

さてわが家の赤珊瑚。
どうなるんでしょう?

 

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この記事を書いた人
niki

35年以上にわたり、TV、ラジオ、
イベント制作に携わる。30年余
り、放送関係の専門学校講師を
勤め、企画書、台本の書き方を
教える。10年余りホテルの食に
関するHPの制作、コンサルタ
ントも、行う。新聞は小学4年生
から読み始め、多い時には13紙
を愛読。
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