「存亡の機」「存亡の危機」。
本来の使い方はどちらだと思いますか。
答えは「存亡の機」。
存続するか滅亡するかの
重大な局面という意味です。
そう答えたのは率にして、
わずか100人に6人ほどだそう。
これを意味につられてか、
「存亡の危機」として使う人が
83%に上ったとのこと。
毎年行われている文化庁の
2016年度「国語に関する世論調査」の結果です。
《平成 28 年度「国語に関する世論調査」の結果の概要》
http://www.bunka.go.jp/tokei_hakusho_shuppan/tokeichosa/kokugo_yoronchosa/pdf/h28_chosa_kekka.pdf
他には、
「卑劣なやり方で失敗させられる」という意味の
「足をすくわれる」は26.3%
「足元をすくわれる」が64.4%だったよう、
個人的に一番興味を引かれた
最後のところを抜粋しておきます。
《Ⅵ 新しい表現や,慣用句等の意味・言い方》
《聞いたこと,使ったことがある表現か<問 26>(P.76)
―「目が点になる」は 46.4%,「心が折れる」は 43.3%が
「使うことがある」と回答― 》
(1) 心が折れる
(2) 目が点になる
(3) あさっての方を向く
(4) 背筋が凍る
(5) 毒を吐く
《どちらの意味だと思うか<問 27>(P.80)
―「さわり」,「ぞっとしない」は,
共に5割台半ばが,本来の意味とは違うとされる方を回答―》
この設問は、どのような意味で使うかですが、
実際に上記のリンクの選択肢を読む前に、
ご自身でどう使っているかお考えください。
(1)さわり
(2)ぞっとしない
(3)知恵熱
《どちらの言い方を使うか<問 28>(P.84)
―本来の言い方とされる「足をすくわれる」
「存亡の機」を使う割合は,少ない― 》
(1)口を濁す/言葉を濁す
「はっきりと言わない曖昧な言い方」
(2)足下をすくわれる/足をすくわれる
(3)存亡の機/存亡の危機
平成7年度からの結果がすべて見られます。
《国語に関する世論調査》
http://www.bunka.go.jp/tokei_hakusho_shuppan/tokeichosa/kokugo_yoronchosa/pdf/h28_chosa_kekka.pdf
こうした調査を読んでみると、
言葉は時代により、
大きく変化するものだなと
改めて感じました。
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