黒田官兵衛。
大河ドラマ「軍師官兵衛」にもなったので、
一気に知名度があがりました。
豊臣秀吉の知恵袋と言われた戦国武将。
晩年は、出家し、黒田如水と称しました。
如水とはまさに「水の如し」という意味。
その黒田如水が武将のあり方を
水に例えて述べたとされるのが、「水五則」とか。
一.自ら活動して他を動かしむるは水なり
二.常に己の進道を求めて止まざるは水なり
三.障碍に逢い激してその勢力を百倍し得るは水なり
四.自ら潔うして他の汚れを洗い清濁併せ容るるは水なり
五.洋々として大洋を充たし発しては蒸気となり雲となり雨となり
雪と変じ霰(あられ)と化し凝(ぎょう)しては玲瓏(れいろう)
たる鏡となりたえるも其(その)本性を失はざるは水なり
なお表現に関しては、いろいろ異なるものがあるようです。
ずいぶん前に、福岡出身の方に教えていただいた
と覚えていますが、もしかしたら、記憶違いかもしれません。
久しぶりにこの「水五則」に触れる機会があり、
少し調べてみたら、黒田如水作者説は違うとの
情報がありました。
《水を語る会》
《第4回 「水五訓」の作者について
2011年11月5日》
http://mizuwokatarukai.org/essay/161/
《高島俊男氏(たかしま・としお=1937年生まれ、東京大学院終了。中国文学専攻)の
著書『お言葉ですが・・・別巻1 08年5月 連合出版発行』で“「水五訓」の謎”として、
昭和四年二月発刊の雑誌『キング』に掲載された「大野洪聲の繪入教訓 水五則」が
原型ではないかとの解説が加えられている。》
高島俊男さんは以前、「お言葉ですが」を
週刊文春に連載されていらっしゃいました。
深い学識を軽妙な語り口で書かれており、
毎週とても楽しみに読んでいました。
その高島さんが書かれているので、
かなり確度の高い説だと思います。
誰が唱えたかに関係なく、
水五訓が述べている内容は、
心しなければならないと思えることばかり。
なぜかこの教えが心に深くつきささるこの頃です。
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