- 2023年は作家・池波正太郎生誕100年
- この記事の対象者は、テレビ、ラジオ、イベントなどの企画を考える人
- 人々の関心が高い題材を選ぶ=人気者、ブーム、記念日、記念年
- 記念日、「今日はなんの日」
- 記念年 生誕◯年、没後◯年 アニバーサリー、メモリアルイヤー
- 切り口、取り上げ方 どのようにその人物、現象を取り上げるのか
- 国民的作家・司馬遼太郎も2023年が生誕100年 →二人を比較してみる
- 他にも考えてみよう 2023年が記念年の人物 伊丹十三生誕90年、大島渚没後10年、ブルース・リー没後50年、マリア・カラス生誕100年
- 台東区、イベント続々、「鬼平」ツアー、講演
- [BS・CS+4K]人となり・死生観に迫る…池波正太郎から学ぶ「生きる作法」(ホームドラマチャンネル=10日後1・00)
- 2023年はあの「ハチ公」誕生100年、イベントも。
- デビュー〇周年。吉永小百合さん歌手デビュー60周年。
- 江戸川乱歩デビュー100周年、NHKでドラマ「探偵ロマンス」が放送
- 日本映画の巨匠小津安二郎、生誕120周年 没後60年
- 遠藤周作 生誕100年 出版が相次ぐ
- 楽天ブックスのサイトの特集「〇周年記念を迎える本・漫画・アニメや出来事出来事」
- 周年をリサーチするのに有用なサイト「ときたんく」
- 東京ディズニーランド開園40周年
- バーモントカレー還暦、発売60周年 ロングセラーはネタになりやすい
- 代表的なジーンズ「501」誕生150周年 1873年5月20日発売
- 未来にどうなるか 分野でも検索 「未来年表」
- 月光仮面65周年 生誕50周年記念作品「シン・仮面ライダー」
- note《2023年に周年を迎える商品や企業・ブランド》
- ネタ探し、組合わせ、そして企画にするための方法、考え方
2023年は作家・池波正太郎生誕100年
2023年は今なお愛する人が多く、映画、テレビドラマ化作品も多
い作家の池波正太郎の生誕100年。
2月3日公開の映画「仕掛け人・藤枝梅安」も原作は池波正太郎作品。
公式サイトには、この映画が「池波正太郎生誕百年記念企画」と書かれています。
(なお二が4月7日から公開予定)
https://baian-movie.com/
この記事の対象者は、テレビ、ラジオ、イベントなどの企画を考える人

この記事の対象者は、テレビ、ラジオ、映画、イベントなどの企画を考えている人です。
どのようにして企画の種(たね、ひっくり返して「ネタ」という)を探すのか。
それを探している人のヒントになればと記しています。
人々の関心が高い題材を選ぶ=人気者、ブーム、記念日、記念年
企画は、多くの人に見てもらいたい、聞いてもらいたい、参加してもらいたい
ものですから、できるだけ多くの人の関心、興味を持つ題材を選ぶことが基本です。
◯多くの人の関心、興味を持つネタを選ぶ
金銭、健康などは、一般に多くの人が関心を持つ題材です。
しかしいつでもできるネタだけに、取り上げるには、逆に理由が必要となります。
◯なぜ今(放送日、実施日)、それを取り上げる必要があるのか
この問いに答えられなければいけません。企画を採用する人に、
まず取り上げる理由を示して、納得してもらわないと、採用されないのです。
この部分は、企画書の企画趣旨、企画意図、意義に書かれる内容となります。
◯人気、ブーム→数字を示す
その理由として、挙げられることが多いのが、取り上げるのが人の場合、
人気がある。またモノ、現象の場合、ブーム、売れているなど。
多くの人々が関心を持っている証ですね。
単に「行列ができている」「人気だ」というのではなく、
数字が示されると説得性が増します。
「売上が前年度比200%」「◯◯というワードでの検索数が10倍」。
◯季節の行事・イベント→毎年同じ時期に来る。新しい情報と切り口
それらと関係なく、手っ取り早いのは、季節の行事・イベントです。

例えば、まもなくやってくる2月14日のバレンタインデー。
日本では伝統的な行事ではありませんが、今や行事としてすっかり定着しています。
2月14日前には「バレンタインデー」ネタは、企画として通りやすいと言えます。
ただこのテーマは、毎年毎年、巡ってくるので、これまでに数多く企画として
取り上げられています。
そこで必要とされるのは、今年(2023年)ならではの「新しい情報」、
またこれまでにない「新しい切り口」です。
以下の記事では2023年のバレンタインデーのトレンド、キーワードが紹介されています。
「日頃の感謝を伝える」「上質」「エシカル」「推し活」。
《2023年バレンタインデーのトレンドは? キーワードは「上質」「エシカル」「推し活」》
菓子関係の知人によれば、冷蔵保存が必要な「生物(なまもの)」のチョコが
一つのジャンルとして発売されているそう。
上のキーワードを軸にして、「バレンタインデー2023」を企画できますね。
記念日、「今日はなんの日」
またよく使われるのが、記念日です。

例えば、「今日2月6日は、煮物の日です」
(「に(2)る(6)=煮る」という語呂合わせフンドーダイが2022年に制定)。
記念日は、業界、会社が業界の発展、自社製品、サービスの売上アップを
目指して制定したものが多いのですが、取り上げるきっかけになります。
(業界、会社がイベント、広告を打つなどして、人々の関心を
盛り上げることが多い)
ネットには、「今日がなんの記念日なのか」を記しているサイトが
数多くありますので、それで探し、さらに業界、会社のサイトで確認し、
裏取りしましょう。
《今日は何の日~毎日が記念日》
https://www.nnh.to/
なお日本記念日協会が記念日を認定していますが、民間の団体です。
こちらの代表理事の加瀬清志氏は、放送作家をされていました。
放送作家時代の体験から、「記念日」協会設立を思いつかれたようです。
https://www.kinenbi.gr.jp/
https://www.kinenbi.gr.jp/mypage/about
参考、「煮物の日」について。
《2月6日は煮物の日!全国1,050人が選ぶ、おふくろの味の煮物料理は「サツマイモの甘煮」!「この人が作る煮物料理を食べてみたい!」男性1位はタモリさん、女性1位は杏さん
世代・地域別に見えた煮物との関係とは!?さらに老舗調味料メーカーが伝授! お肉の煮物を美味しく作る秘訣は“炭酸水”の活用がミソ》
記念日を扱う場合の注意:商売上のことが多いので、PRに終わらない工夫をする。
視聴者、リスナー、参加者に役立つ情報、利益になるように。
また記念日の由来が、語呂合わせより、歴史的事件、
出来事などと結びついている方が説明する時に材料となる。
(視聴者の知的好奇心を満たす)
例えば、
6月16日は和菓子の日、(全国和菓子協会)
《西暦848年(承和15年・嘉祥元年)の夏、仁明天皇が御神託に
基づいて、6月16日に16の数にちなんだ菓子、餅などを
神前に供えて、疫病を除け健康招福を祈誓し、「嘉祥」と改元した
という古例にちなみます。》
https://www.wagashi.or.jp/wagashinohi/
記念年 生誕◯年、没後◯年 アニバーサリー、メモリアルイヤー

続いて、企画のきっかけとなるのが、記念年。
生誕◯年、没後◯年というメモリアルイヤーです。
こうした記念年を取り上げる人物、会社、団体、組織、出来事は限られます。
人物の場合は、歴史上の偉人、芸術家、作家、作曲家など。
言い換えれば、名前をあげれば誰でも知っている人物が対象です。
例えば、レオナルド・ダ・ヴィンチ、モーツァルト、
坂本龍馬、夏目漱石、森鴎外といった具合です。
作家は、生前、ベストセラー作家でも、亡くなった途端、忘れ去られ、
著作の売上も極端に減ってしまいます。
死後でも人気で、著作も売れている作家でないと企画は成立しにくいですね。
そうした中、池波正太郎は、例外的な人物。
死後も著作は売れ続け、映像化も続いています。
なので、企画として成立しやすいですね。
池波正太郎公式サイト
https://ikenami.info/
1923年1月25日、東京・浅草に生まれる。→生誕100年
1990年5月3日、急性白血病で永眠。 →没後33年
生誕◯年の場合、企画の放送日、実施日は、当然ながら誕生日前が基本。
しかし、人気がある場合は「年」ということで必ずしも誕生日には限定されません。
すなわち、誕生日後でも、企画は成立します。
以下の「最新情報」に掲載されていますけれど、コミックの特集、映画、
ドラマの放送、記念展は、1月から4月に及んでいます。
最新情報
https://ikenami.info/news/
参考 2023年はメモリアルイヤーを迎える企業が多い
《2023年どんな年? 100周年企業は2000社超 “400年”も/ニュースの教科書
[2023年1月28日6時1分]》
https://www.nikkansports.com/general/news/202301270000568.html
切り口、取り上げ方 どのようにその人物、現象を取り上げるのか
「池波正太郎生誕100年」と企画の大枠は決まっても、
そのままではまだ企画として広すぎます。
どのような切り口、視点で取り上げるのかを考えないといけません。
すぐに思いつくのは、池波正太郎さんの生涯と、生み出した作品を紹介、
関係者に話を聞く(証言をもらう)という内容。
場所を一つの切り口にしてみます。
以下のニュースがとっかかりです。
浅草生まれでゆかりの深い台東区は、区内16箇所に、池波さん、
作品に関する説明を記した高札を設置しました。
→池波さんゆかりの場所をレポーターがめぐり、ゆかりの深い人物、研究者に話を聞く。
レポーターを誰にするか:池波正太郎作品が好きな若い男性、女性、後輩作家。
例えば、歴史小説家の今村翔吾さんは、レポーターとして良いかもしれない。
(今、話題で人気がある。二人の作家の作品が、作家になるのに影響を与えている)
《歴史小説家がのめりこんだ池波・司馬・藤沢(一平二太郎)作品の魅力
今村翔吾「わが人生最高の10冊」》
https://gendai.media/articles/-/64022
東京新聞、2023年1月30日、《今村翔吾が語る 生誕100年 池波正太郎》
https://www.tokyo-np.co.jp/article/228175
小学校五年生の時、初めて読んだ本。それが池波正太郎の作品であった。(略)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/228175
古本屋の軒先に『真田太平記』の全巻セットが積まれていた。私がこれを読みたいと言うと、これまで一切本を読んでこなかったこともあり、母は「ほんまにこんなん読むんか?」と訝(いぶか)しがりながらも買ってくれた。私はこれを四十日足らずで読破した。そして、読み終えるなり町の書店に走り、氏の他の作品を買い求めたのである。(略)
氏の作品は読破した。
話を聞くゆかりの人をだれにするか:元アシスタント鶴松、編集者、ゆかりの店の店主、
作品にす出演した人。池波正太郎記念文庫の人など。
池波正太郎記念文庫
https://library.city.taito.lg.jp/ikenami/index.html
台東区の《池波正太郎まちあるきマップ》
他に食、モノ、流儀。
池波正太郎は、食に詳しく、また服装、モノ、
マナーなどについて、独自の流儀、スタイルを持っていた。
そうした側面から、池波正太郎の生き方を見てみる。
「食から見る池波正太郎」→寿司、軍鶏鍋、カツレツ‥‥。
国民的作家・司馬遼太郎も2023年が生誕100年 →二人を比較してみる
池波と同様に、いやそれ以上に人気がある作家の司馬遼太郎も今年が生誕100年。
1923年〈大正12年〉8月7日生まれ、1996年〈平成8年〉2月12日没。
司馬遼太郎記念館
https://www.shibazaidan.or.jp/
それぞれ単独で企画が成立する人物であるが、同じ年に生まれた、
国民的人気作家(時代小説)である二人を対比して展開することも考えられる。
(組み合わせ、比較は、企画・アイデアを考える代表的な方法の一つ)
すでに文春などが比較の企画を生誕90年の時に出している。(二人は昭和35年に直木賞受賞)
https://books.bunshun.jp/sp/ikenami-shiba90th
二人の交友はあったのか。
《司馬さんから池波さんへ 「親愛」示す書簡4通発見 2013年4月20日 5:00》
https://www.nikkei.com/article/DGXNASDG1902X_Z10C13A4CR8000/
《生誕100年 司馬遼太郎 好きな作品第1位は『坂の上の雲』(文春文庫)
株式会社文藝春秋 2023年1月12日 17時52分》
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000242.000043732.html
他にも考えてみよう 2023年が記念年の人物 伊丹十三生誕90年、大島渚没後10年、ブルース・リー没後50年、マリア・カラス生誕100年
これまで生誕100年で見てきたが、他にも考えてみましょう。
3年、5年、10年、20年、25年、50年などもアニバーサリーになります。
◯大島渚監督、今年で没後10年。(没2013年1月15日)
CS衛星劇場では、「没後10年 映画監督 大島渚」と題して、
2023年1月に没後10年を迎える大島渚監督の作品を、特集放送。
国立映画アーカイブで「没後10年 映画監督大島渚」との展覧会。
https://www.nfaj.go.jp/exhibition/oshima202303/
回顧上映も。
◯伊丹十三監督、今年は生誕90年。(1933年5月15日生まれ)
伊丹十三が監督を務めた全10作品が4Kデジタルリマスター化。2023年1月より
日本映画専門チャンネル、日本映画+時代劇 4Kにてテレビ初、独占放送。
◯毎年、12月に翌年の予定、記念年の記事が日経流通などに掲載される。
《アニバーサリー特集~2023年話題の人物・歴史上の出来事》
https://www.aflo.com/ja/editorial-images/features/1204
◯オードリー・ヘプバーン没後30年(1993年1月20日)
◯ブルース・リー没後50年(1973年7月20日)
先日、香港のブルース・リーのゆかりの地の記事が出てたなー。
◯関東大震災から100年(1923年9月1日)
阪神淡路震災の1月17日に各新聞に出ていた。
◯マリア・カラス生誕100年(1923年12月2日)
《2023年がメモリアルイヤーとなる作曲家と作品》
◯生誕150年のラフマニノフ
人物以外にも、架空のキャラクター、ヒット商品、ブームなども企画の対象となります。
時事通信フォト、重要ニュース年表
https://www.jijiphoto.jp/ext/year/
昭和・平成 出来事&流行&ヒット商品年表
https://eureka-biz.com/category/zatugaku/nenpyo/
例えば、現在のゲームブームの原点とも言える「ファミリーコンピュータ」。
◯2023年は任天堂「ファミリーコンピュータ」が発売されて40周年。
7月15日はファミコンの日。(発売日1983年7月15日)
なお代表的なソフトである「スーパーマリオブラザース」の第1作は、
1985年9月13日発売。
台東区、イベント続々、「鬼平」ツアー、講演
上にもありますが、台東区がイベント、講演会などを計画。
池波正太郎さん生誕100周年 出身地・台東区が「鬼平」ツアーや
講演会 ゆかりの地めぐるまちあるきマップも2023/02/02 05:00
https://www.yomiuri.co.jp/local/tokyo23/news/20230201-OYTNT50252/
〇区観光課と旅行会社「クラブツーリズム」が企画、池波さん本人や作品と
縁のある地を巡る日帰りバスツアー
〇講演会 直木賞作家2人による講演会。
9月、今村翔吾さん。12月、《池波さんの解説本も執筆した山本一力さん》。
[BS・CS+4K]人となり・死生観に迫る…池波正太郎から学ぶ「生きる作法」(ホームドラマチャンネル=10日後1・00)
上でも記したが、作品の他に、池波正太郎の生き方、流儀に焦点を当てた番組が放映された。
(1月10日)
《語りおろしのエッセー「男の作法」を基に、池波流の生き方を紹介する。》
ドラマとドキュメント(ゆかりの人のインタビュー)という構成。
https://www.yomiuri.co.jp/culture/tv/20230105-OYT8T50199/
2023年はあの「ハチ公」誕生100年、イベントも。
2023年3月6日の毎日新聞の余録。日本そしてハリウッドでも映画化された
あの忠犬ハチ公の話題が。
東京・渋谷を代表する忠犬ハチ公像。そのモデルの秋田犬「ハチ」は1923年、現在の秋田県大館市で生まれた。翌年、東京帝国大の上野英三郎教授へ贈られたものの、上野教授は1年後に脳出血で急逝する。それでもハチは渋谷駅近くで主人を待ち続け、有名になった▲そんなハチの生誕100年に合わせ、渋谷と秋田を結ぶイベントが開かれる。テーマは「がん」。
https://mainichi.jp/articles/20230306/ddm/001/070/108000c

秋田県の人口10万人当たりの「がん死亡率」が、25年連続で全国ワーストという
ところから、「がん」に関するイベントが、渋谷で開かれるよう。
この忠犬ハチ公の生誕100年は、ノーマークでしたね。
いまや、世界的に愛される秋田犬。テレビ企画、イベント。出来そうですね。
デビュー〇周年。吉永小百合さん歌手デビュー60周年。
日本を代表する俳優の吉永小百合さん。歌手としての側面も。
今年2023年で歌手デビュー60周年。
デビュー曲は1962年、「寒い朝」。映画は「赤い蕾と白い花」として公開。
記念のCDボックス、5枚組を発売。
江戸川乱歩デビュー100周年、NHKでドラマ「探偵ロマンス」が放送
デビュー100周年を記念した江戸川乱歩の誕生秘話を描くドラマ「探偵ロマンス」が放送された。
https://www.nhk.jp/p/ts/MZJR2NR6JM/
新刊やムックなども発売されている。書店ではフェアも。
日本映画の巨匠小津安二郎、生誕120周年 没後60年
日本はもとより世界で高く評価されている小津安二郎。
1903年12月12日、深川(東京都江東区)生まれで、今年が生誕120周年。
松竹が企画、イベントを発表。
《小津安二郎 生誕120年記念企画 発表!》
https://www.cinemaclassics.jp/news/3025/
《神奈川近代文学館 特別展「生誕120年 没後60年 小津安二郎展」》
https://www.cinemaclassics.jp/news/3178/
なお没年月日は、1963年12月12日なので、没後60周年でもある。
小津安二郎学会
https://www.ozuyasujiro.jp/
追記 2023年5月16日
〇新聞各紙によれば、小津安二郎が戦前に撮影した喜劇映画「突貫小僧」のうち、
これまで確認できなかったシーンを含む家庭向け短縮版のフィルムが
新たに見つかったようです。オリジナル(現存せず)は38分。従来の
短縮版は9.5ミリフィルムで14分。今回見つかったフィルムは16ミリフィルムで
20分。今年の秋に公開予定。インターネットオークションで、小津作品に詳しい、
築山秀夫長野県立大教授が落札。国立映画アーカイブなどで本物と確認されました。
遠藤周作 生誕100年 出版が相次ぐ
3月29日の読売新聞の記事。《遠藤周作 生誕100年で出版相次ぐ》。
完全にノーマークでしたね。1923年3月27日のお生まれなんですね。
中学高校の頃は、よく読みました。後年、映画化もされた「海と毒薬」「沈黙」といった
重厚な作品群ではなく、まず読み始めたのは、ユーモアあふれるエッセイ
「孤狸庵(こりあん)もの」だったなー。「沈黙」を読んだのは高校になってから。
信仰心のない自分にとっても、キリスト教、信仰について考えさせられ、その重さに
打ちのめされました。
長崎の遠藤周作文学館では、特別企画展が。
http://www.city.nagasaki.lg.jp/endou/
楽天ブックスのサイトの特集「〇周年記念を迎える本・漫画・アニメや出来事出来事」
《【2023年はどんな年?】●周年記念を迎える本・漫画・アニメや歴史の出来事をまとめました!》
個人的に特に気になったのが、「星の王子さま」。
この本は、とても人気があり、有名人の中には大ファンも多いので、
企画を作りやすいですね。
2023年は『星の王子さま』出版80周年!
日本版『星の王子さま』出版70周年
周年をリサーチするのに有用なサイト「ときたんく」
ときたんく
https://tokitank.com/
周年記念 今年、来年、再来年を調べられる。
情報量が多い。
https://tokitank.com/shunen.php
東京ディズニーランド開園40周年
全くのノーマークでしたが、2023年は、東京ディズニーランドが開園40周年。
公式サイトでは、40周年を記念したキャンペーンが行われています。
《東京ディズニーリゾート40周年“ドリームゴーラウンド”》
東京ディズニーランドは、日本で最も人気のあるテーマパーク。
テレビ番組のネタとしては、非常に価値があります。
ただ番組として取り上げる場合は、東京ディズニーランドの協力が不可欠。
かんり早い段階から接触し、協力を仰ぐ努力が必要ですね。
こうした社会に大きな影響を与えたテーマパーク、イベント、施設などの周年を
調べる必要があります。
2013年、2003年、1993年、1983年、1973年。
調べる方法としては、これまでに上に記したようなサイト、(紙の)年鑑(読売年鑑、
朝日年鑑、毎日年鑑など)を調べると良いですね。
年鑑は、図書館に備えていることが多いので、それを繰って調べます。
検索エンジンTIMEMAP
こちらは、年表形式で情報を調べられる検索エンジンです。
《年表形式で情報を調べられる!検索エンジン「TIMEMAP」の使い方を紹介》
「テーマパーク、日本」で検索。
以下のように、年表となって項目がリストアップされます。
見出し、リストを見て、詳細が知りたければ、クリックして確認します。

NHKでは、以下のようなサイトも。
《キーワードでみる年表 平成 30年の歩み
日々、忘れ去られてゆくひとつひとつの出来事。キーワードを頼りに長い時間の流れの中で改めて見直してみると「平成」という時代が見えてくる。新しい時代へのメッセージが見えてくる。(随時更新)》
TBSの《平成の”おもな出来事”年表》
https://www.tbs.co.jp/theseusnofune/heisei/
年表で見る20世紀の歴史
https://amanaimages.com/pickup/feature/editorial/20thhistory.html
こちらは、年毎の大きな出来事、事件に、写真素材がついており、見やすいですね。
以下は、動画もあります。
《写真・動画で振り返る 日本・世界の歴史》
〇2013年5月31日、東京スカイツリーからテレビの本放送を開始。
ちょっと今からだと企画するのは、遅すぎますが,東京スカイツリー10周年、
何かできそうですね。
ちなみに、2003年12月1日、地上デジタルテレビ放送が
東京、大阪、名古屋でスタートしています。

〇6月22日、富士山が世界遺産に登録
これについては、すでに静岡、山梨両県がイベントを開催予定ですね。
なお世界遺産については、1993年12月5日に、日本初の世界遺産登録が
認められました。「法隆寺」「姫路城」が日本初の世界文化遺産。
「屋久島」「白神山地」が日本初の世界自然遺産に登録。
〇12月4日、日本料理が「和食-日本人の伝統的な食文化」として
無形文化遺産に登録されました。それから10年、日本のみならず、
今や世界に広がっている和食についての企画も考えられます。
バーモントカレー還暦、発売60周年 ロングセラーはネタになりやすい
上でファミコン発売40周年という例をあげていますが、
ベストセラー、ロングセラーとなった商品、サービスは
多くの人が知っているため、ネタになりやすいですね。
2023年4月14日、日本経済新聞、《ヒットのクスリ》
《メガヒットの仕掛け㊦》は、
《バーモントカレー還暦!》
《辛口の「ノー」華麗な革命》都の記事が。
バーモントカレー60周年のキャンペーンサイトがありますね。
1963年9月に誕生したようです。
https://housefoods.jp/products/special/vmt/60thcp/index.html

バーモントカレーブランドサイト 誕生秘話、歴史などが掲載されています。
https://housefoods.jp/products/special/vmt/index.html
参考記事
朝日新聞
《ロングセラーとは なぜ長寿?お菓子など16商品の開発経緯を紹介
杉本崇 2022.09.02 (最終更新:2022.09.05) ロングセラーの秘伝》
代表的なジーンズ「501」誕生150周年 1873年5月20日発売

https://www.levi.jp/2023_150th.html
ジーンズの元祖で、ベストセラー、
ロングセラーのリーバイスの501。
今年で発売150周年だそう。
公式サイトでは、150周年記念モデルも
発表されていますね。
https://www.levi.jp/home
ジーンズ、501は、説明なしで、多くの人が知っている商品。
(ただマニアックなので、ちょっと説明はいるかも)
ネタとして取り上げるには十分ですね。
5月20日が発売日。
(企画の放送日としてはいいな。
今からだと遅いけれど)
《1873.5.20 ジーンズ誕生》
https://www.levi.jp/2023_150th.html
なお日本では10月26日が語呂合わせで「デニムの日」。
日本独自の記念日。岡山県の児島ジーンズストリートの
ショップでイベントが実施される。
《デニムの日(10月26日)|意味や由来・広報PRに
活用するポイントや事例を紹介 2023.10.26》
リーバイス、また近年、世界でも人気があり、
評判の高い日本ジーンズを含めた特集はありかも。
未来にどうなるか 分野でも検索 「未来年表」
西暦、フリーワードなど検索可能。
未来にどうなるのか、それがわかる。
ちなみに以下は、2024年。分野毎にもまとまっている。
(博報堂生活総合研究所)
https://seikatsusoken.jp/futuretimeline/
月光仮面65周年 生誕50周年記念作品「シン・仮面ライダー」
昭和の元祖特撮ヒーロー「月光仮面」。1958年2月からテレビ放送。
今年で65周年となる。
2023年4月20日、日経新聞の文化欄に、月光仮面を演じた
大瀬康一さんが、《月光仮面65周年 撮影秘話
◇元祖特撮ヒーロー、「昭和の町」の観光大使に◇》との
見出しで、寄稿されている。
こうした周年モノを企画する場合、当事者の話が必要となるが、
古くなると、当事者のコメント、談話がとりにくくなる。
大瀬さんは85歳。原作者の川内康範さんは亡くなっている。
またファンも射なくなっているので、古い作品、出来事を
取り上げる際には、今の作品の源流となっているとか、
影響を受けた現在の人に語ってもらうなど、
今につなげるという配慮が必要となる。
例:仮面ライダー、2021年に生誕50周年。
生誕50周年企画作品「シン・仮面ライダー」(2023年公開)
https://www.shin-kamen-rider.jp/
NHK《ドキュメント「シン・仮面ライダー」》
《〜ヒーローアクション挑戦の舞台裏〜
初回放送日: 2023年3月31日》
note《2023年に周年を迎える商品や企業・ブランド》
《企画の種》
《広告・販促・マーケティング担当者向けに、企画に役立つ視点や
アイデアをブログ形式で発信するメディア。 広告業界で活躍する
プランナー・デザイナーのチームで運営しています。
総合サイト「企画の種」「企画の種DATA SHOP」ともリンクしています。》
《2023年に周年を迎える商品や企業・ブランド》
総合サイト「企画の種」
https://www.p-torch.com/
ネタ探し、組合わせ、そして企画にするための方法、考え方
ネタを見つけ、企画にしていくには、様々な方法があります。
若い頃、上司、先輩からよく言われたのは、組合わせでした。
1つではダメでも2つだと成立。対立、対抗させる。
異種を組み合わせると、何かが生まれる。
同じ属性、性質のものを3つ集める。すると集合ができる。
もしくはトレンドが出るといったことでした。
井上ひさし氏の言葉も教わりました。
「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、
ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、
まじめなことをゆかいに、そしてゆかいなことはあくまでゆかいに」。
ある素材の状態を変えることを考える。
生卵を目玉焼きにするには、調理しないといけない。
生卵をネタ、素材で、目玉焼きがコンテンツ、作品。
その調理法を考えるのが、企画の切り口となる。
以下の記事が参考になります。
《アイディアが湧いてくるコンテンツの作り方_01
「編集者が先輩から教わるネタ探しの方法」2020.10.14 水》
まず5つの視点。
「1.最新」「2.わかりやすくする」「3.おもしろくする」
「4.数を使う」「5.異素材を組み合わせる」
2,3は、井上ひさしさんの言葉につながりますね。
さらに上の記事の筆者は、5を展開します。
1. 人、2. 場所、3. 過去・現在・未来、4. ありえないもの、5. 流行
です。
私は、カテゴリー(範疇)という言葉で、人、場所、時間の
3つを組み合わせると教わりました。
さらに、ありえないものは、「異素材」とかぶるのですが、
「異種(ハイブリッド)」と。人同士だと、異なるジャンルの
人、男性と女性、高齢者と若者など反対のものを組み合わせる。
さらに5の流行は、今と取り入れろと。
過去の事件、ブーム、出来事を扱っていても、それと現代、
今とどうつながるかを念頭に置けと。
また「オズボーンのチェックリスト」も先輩が教えてくれました。
9つのチェックリストをあてはめるやり方です。
- 転用 他の使い道はないか?
- 応用 他からアイデアを借用できないか?
- 変更 変えてみるとどうなる?
- 拡大 大きくしたらどうなる?
- 縮小 小さくしたらどうなる?
- 代用 他に代用できるものはないか?
- 置換 入れ替えてみたらどうなる?
- 逆転 逆さにしてみたらどうなる?
- 結合 組み合わせてみたらどうなる?
先輩は、取り除く(削除する)も教えてくれました。
上は発明品などものを生み出す、アイデアを生み出す時のもの。
これをテレビ番組の企画作りに役立てるのですね。
置換。今のMCを買えてみるとすると誰に。クイズ番組、
取材したVTRを置換するとどうなる。
逆転。通常、大人が先生役だが、子どもを先生にして、
大人が生徒役のクイズ番組は、考えられないかとか、
余り賢くないと思われているお笑い芸人(最近は高学歴の
芸人も多いですが)が、先生だったら……とか。
結合は、ジャンルを結合、ドラマとクイズを結合できないか。
単独と単独の人を結合してコンビにする。
他にも、大谷翔平選手が実践したことで、注目を浴びている
マンダラートもやりましたね。
ほかにも様々な方法が知られています。
いろいろと試して、自分にあうものを見つけることをお勧めします。
東大IPC《アイデア出しを助けるテクニックと手法を紹介
2022年05月31日 ビジネススキル》
三上(さんじょう)
もともとは、《文章を練るのに、最も都合のよいといわれる三つの場所。
馬上・枕上(ちんじょう)・厠上(しじょう)をいう。》
(日本国語大辞典精選版)
アイデアを出すためには、場所を変えることがかなりポイント。
場所が変わると、景色が変わり、見えてくる人、物が変わる。
また気分も変わる。
会社、自宅を出て、散歩する。
人の集まるカフェ、喫茶店、公園で景色をみて、
人の話に耳を傾ける。
商店に置かれた商品に注目。
店主、店員に声を掛け、話を聞いてみる。
(体験、自身が直接、人から得た一次情報は強い)
書店、図書館で、読んだことがない分野、ジャンルの
本棚を訪れて、背表紙だけでも眺めてみる。
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