昔、アメリカのテレビドラマだか映画だかで、
主人公が顔も知らない大金持ちの親戚の遺産を
受け取るって内容のものがありました。
それまで貧乏ぐらしだったのが、
一気に億万長者(表現が古いですね)。
「いいなー。
自分にもそんな親戚いないかなー」
なんて馬鹿な小学生は夢見たものでした。
そんな幸運(?)が友達に起こりました。
ある日、親戚の叔父さんから電話がかかってきて、
「〇〇叔母さんの家と土地、もらってくれないか?」
と突然、言われたんだそう。
その叔母さんは、さすがに顔も名前も
知っていたのですが、そんなに深い付き合いは
なかったと言います。
叔母さんは独身。
ある事情があって、現在住んでいるところから、
引っ越すことになり、そこが空き家になる。
なのでそこを管理がてら、住む人を
親戚の中から探していると。
叔母さんの兄弟(その叔父さんも含め複数いる)、
また甥姪(友達にとっては従兄弟たち)は、
それぞれが家を構えているので断ったのだとか。
そして比較的近くに住んでいる親戚の中で、
賃貸物件に暮らしているのは友人のみだったので、
声がかかったのです。
その家に住んでもらい、
将来的(亡くなった時)には
その家・土地を「譲る」と。
その家は友達の祖父母が叔母さんのために
将来(結婚)を見越して建てた家でかなり広い。
しかしすでに築年数は30年を超えているんだそう。
友達は通勤など仕事の上でも不便はないので、
引っ越しをしてもとその気になったのですが、
いろいろと細かなことを話をくれた叔父さんに
確認して聞いていくうちに、他の従兄弟たちが
断った本当の訳が、分かり始めたと言います。
それは維持費用の高さ。
土地の実質的な価格は、
かなり低いのにもかかわらず、
固定資産税は驚くほど高い。
さらに家が大きいのと古いので、
エネルギー効率が悪く、電気代、
ガス代などがかなりかかる。
あちこち傷んでいるので、
その修理費用なども相当な額になる。
庭があり、そこに庭木が植わっており、
塀も生け垣なので、その手入れを定期的に
庭師に依頼する必要がある。
そんなこんなで、計算していくと、
友達が現在、借りている賃貸の家賃より
高い額が月額かかる計算になると。
もし住んだ場合、その費用はすべて友達が
負担するという訳ではなく、管理してくれる御礼として、
いくらかは叔母さんが負担するとのこと。
将来的にもらった後のことを考えても、
友達はどうしたらいいか悩んでいて、
結論が出せないでいるとのこと。
もしあなただったらどうしますか?
自分だったら、多分、もらわないかなー。
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