ローマのコロッセオをイベント会場に。エイプリルフールのネタではなく。反対意見も。

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今日は4月1日。
なので、新聞にもエイプリルフールの
ネタ記事が出ていたりします。

東京新聞の特報欄の記事
《本日はエープリルフール特別記事ですウイルスで戦争根絶》
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2015040102000172.html
を始め、文芸評論家の斎藤美奈子さんの
コラム、また広告も楽しませてもらいました。

毎日新聞には、
《イタリア:ローマ「コロッセオ」活用案 「遺跡をイベント場に」 「ディズニーランド化」批判も》
http://mainichi.jp/shimen/news/20150401ddm007030056000c.html
との記事がでています。

剣闘士(グラディエーター)が猛獣などと戦ったコロッセオ。
現在は、世界中から観光客を集める観光名所になっています。

けれど、全体の構造、客席などは大丈夫なのですが、
競技場内部は床がなく、立ち入れない状態となっています。
581e8bc758a87d1126cb2df81c6e967e_s記事はこの床を復元し「イベント会場」にする構想が出ている
との内容です。

エイプリルフール?

いえいえ、たまたま4月1日に毎日新聞が記事にしただけで、
記事の中にもありますが、2014年7月にローマ第3大学の
ダニエレ・マナコルダ教授が考古学雑誌「アルケオ」で主張したものです。

《ARCHEO》《n. 353 Luglio 2014》(イタリア語)
http://www.archeo.it/rivista/413/2014/7/sommario

これにフランチェスキーニ文化相が賛同。
2015年2月に、マナコルダ氏は、コロッセオを担当する
科学委員会の委員に任命されています。

けれど問題は、その費用。
コロッセオに限らず、イタリアは財政難で、国内に数ある
遺跡の修復費用が大幅に削減されています。

このため、あのポンペイでさえ、維持・修復できず、
崩壊の恐れがある場所が多数にのぼっています。

このため、その一部を民間企業に出してもらう
という試みを行っています。

コロッセオは、トッズ・グループが費用を出し、
修復工事が進行中です。

マナコルダ氏のプランは、19世紀の発掘調査で取りさられた木製の床を復元。
闘技場の上の部分で、映画や演劇の上演などが出来るようにし、
地下部分は「博物館」にするというものです。

記事では、マナコルダ氏の考えは「文化遺産の商業利用に向かう動き」であり、
「文化省の人員・予算が足らない中で、コロッセオの床の復元は優先事項ではない」との
ナポリ・フェデリコ2世大学のトマゾ・モンタナーリ教授の反対意見を紹介しています。

マナコルダ氏は、この反対意見に対し、
「文化遺産と、映画や演劇などの娯楽文化は相いれないものではない」と再反論。

あなたは、コロッセオの活用案についてどう思われますか?

個人的には、このコロッセオでは、
もともと「娯楽」が行われていたのですから、
床を復元し、映画、コンサートなどのイベントが
行われても問題はない気がします。

実際、ヴェローナのアレーナ(円形闘技場)では、
夏に野外オペラフェスティバルが開かれています。

フランスの南部、プロバンス地方の
アルルの円形闘技場では闘牛、コンサートなどが
開催されています。

ほかにもローマ帝国時代の遺跡、遺産を
商用に活用しているところは数多くあります。

というわけで、それが、遺跡の維持、保存に
反しないものであれば、そうした利用を
認めていいのではないかと思うのですが、
いかがなものでしょうか?

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この記事を書いた人
niki

35年以上にわたり、TV、ラジオ、
イベント制作に携わる。30年余
り、放送関係の専門学校講師を
勤め、企画書、台本の書き方を
教える。10年余りホテルの食に
関するHPの制作、コンサルタ
ントも、行う。新聞は小学4年生
から読み始め、多い時には13紙
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