2018年4月24日、昼食をホテルのレストランで
取引先の人と一緒にとりました。
メニューの一つがローストビーフ。
そこで話題になったのが、
「妊婦はローストビーフを
食べていいのか、悪いのか」
少し前、ネットで話題になったんだそう。
現在妊娠中である女優の佐々木希さんが、
インスタグラムでローストビーフを食べたと公開。
それに対し、産婦人科医である宋美玄さんが、
ツイッターで、妊娠中のローストビーフは、
不適切であると意見を書いたとのこと。
ここから、賛否両論のコメントがついたそうです。
自分はこの騒ぎは知らなかったのですが、
ローストビーフ、生チーズなどについて
少し知識があるので、食中毒、寄生虫の関係が
問題になっているのかなと思いました。
妊婦の方は食生活、服薬、運動、飛行機の搭乗など
日常生活において多くの制限を受けます。
食生活で言われるのは、生ものを避けること。
食中毒、寄生虫を心配するためです
。
なので、当然ながら刺身、生肉、
レア肉、生ハムなどは
食べないように指導されます。
ではローストビーフは?
トキソプラズマは、肉の表面だけでなく、
肉の内部にも入り込みます。
なので肉の表面だけを焼くだけではダメで、
内部も一定時間、高熱で処理する必要があります。
国立感染症研究所、トキソプラズマ症
《中心部まで十分に加熱することやまな板を肉用と
その他用に分けるなどの対応が必要である。なお、
食肉中のシストの不活化には、中心が67℃になる
までの加熱4)、あるいは中心が-12℃になるまでの
凍結5)が有効であるとされる。電子レンジによる
加熱では内部温度の十分な上昇が得られないため
必ずしも確実であるとはいえない》
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/3009-toxoplasma-intro.html
食品安全委員会
《寄生虫による食中毒にご注意ください》
http://www.fsc.go.jp/sonota/kiseichu_foodpoisoning2.html
ローストビーフの場合、肉の中心部の温度は、
レアの場合だと50度ほどから、ミディアムと
徐々に上がりますが、ウェルダンでも63度ほどで、
67度以上にあげることはありません。
(そこまであげると、パサパサで固くなりまずい)
なのでトキソプラズマの危険性がゼロとは言えないので、
妊婦の方はローストビーフはやめておいた方が良いでしょうね。
なお本格的な生ハム、スモークサーモン、
また海外のナチュラルチーズなども、
リステリア菌などの危険性があるため、
妊婦は避けた方が賢明です。
もちろん上記の食品がすべて、菌に犯されている
という訳ではなく、その危険性があるということです。
http://www.med.kobe-u.ac.jp/cmv/pdf/pnf6.pdf
《厚生労働省》
《リステリアによる食中毒》
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055260.html
〇各種の食中毒菌
通常、肉の表面のみで、肉の内部にはいない。
(内臓肉、成型肉の場合は別)
表面、側面を十分な時間、加熱することで滅菌可能。
但し、時間とともに牛肉の表面から内部に浸透するので、
妊婦、幼児、高齢者などは内部もしっかり加熱したものを
食する。
〇ガーデニングなどの土いじり、ペット(特に猫)にも注意
トキソプラズマなど寄生虫の危険性あり。
東京都福祉保健局
《生の牛肉を食べてはいけないと聞きましたが、牛ステーキをレアで食べても大丈夫ですか?》
https://food-faq.jp.net/modules/faq/?action=Detail&faqid=54
NHK《2012年05月14日 (月)
妊娠時 寄生虫 “トキソプラズマ”の危険》
https://www.nhk.or.jp/seikatsu-blog/400/119912.html
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