アスピリンという薬。
ご存じだと思います。
一般には解熱鎮痛薬として知られています。
このアスピリンを使って、大腸がんの予防効果を確かめる
臨床試験を、国立がん研究センターなどが始めました。
すでにこれまで数百人規模での研究は行われており、
今回の試験は数千人規模のもの。
規模を拡大し、効果をさらに詳しく調べ、
大腸がんの予防法の確立を目指すとのことです。
研究チームによれば、別の病気の治療に使う薬を使い、
がんを予防する試みは初めてだそう。
○臨床試験の対象は、大腸のポリープを切除した
40~69歳の7000人が対象。
ポリープの大きさが1センチ以上の場合、
大腸がんになる確率は25%という。
アスピリン。
戦後出回った解熱・鎮痛・抗炎症薬ですね。
日本だとそれほどでもありませんが、
以前、アメリカに行ったとき、現地の人の
アスピリン信仰は、異常と思えるほどでした。
熱があると言ってはアスピリン。
せきが出る、関節の痛みがある、歯が痛い、
頭が痛い、お腹が痛い。
とにかく日常生活の中で何か体に異変があると
アスピリンを飲むんですね。
アスピリンとビタミンCをアメリカ人は万能薬と
考えているのではないかと思いました。
アメリカ人がアスピリンやサプリメントに頼る背景には、
アメリカの医療制度の問題があるそうです。
日本では、健康保険があるので、気軽に病院に行って、
医師に診察をしてもらい、薬を処方し、服用します。
ところがアメリカでは、医療保険に入っていても、
医療費自体がべらぼうに高く、少しのことでは、
病院にかかろうとせず、自力でなんとかしよう
という傾向とか。
そこで処方箋のいらない薬やサプリメントが
活躍する余地が多いにあるみたいです。
今回の実験では、大腸がんの予防に効果があるか
というものですが、少し前から、老化防止に
アスピリンが効果があるのではということで、
使っている人も増えているみたいですね。
おおざっぱにいうと、
老化=「炎症」により発生→アスピリンはもともと抗炎症薬
ということのようです。
高血圧の薬であったミノキシジルが発毛に役立つ
として使われた例もあり、ある薬が他の病気でも
効果を発揮する例がいくつかあります。
アスピリンは効能の広さからいうと、
まさしくスーパードラッグなのかもしれません。
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