ひょんなことから、
ご自宅で塾をしている知合いが、
わが家に来ることになりました。
どこかで食事をということで、
人形町のホテルでランチ。
そこでいろいろな話を聞きました。
今回、初耳だったのが、
彼女が、週に一度、老人ホームでピアノ演奏と
歌を披露するボランティアをしていること。
そのきっかけは若い時に見たNHK特集。
その番組で、老人ホームを訪れ、
ポータブルのラジカセで、老人の
好きな曲をかけて、その人の話を聴く
というボランティアを紹介していたそう。
小さい頃からピアノを習い、
また中学校からギターを始め、
その二つが演奏でき、歌も歌える。
人前で話すことも慣れているので、
自分なら、そうしたボランティアを
さらに多くの人の前で出来る。
いつか時間ができたら実行しよう
と思い続けていたそう。
そして、勤め仕事を離れたのを機に、
老人ホームでの弾き語りボランティアを始めたとのこと。
その活動をはじめて、もう10年以上たつそう。
高齢の方が中心なので、リクエストされるのは、
昭和のはじめ、下っても昭和50年代くらいまでの曲。
昭和のはじめの頃の曲は、知らないので、
楽譜を調べ、覚えたと言います。
そうした努力を地道に積み重ねた結果、
今では1500曲あまりもレバートリーがあり、
ほとんどのリクエストに応えられるのだそう。
なぜそこまでやるのか、出来るのか?
通った高校・大学の
スクール・モットー「地の塩、世の光」
からではないかとご自身は分析されていました。
知合いはクリスチャンではないのですが、
常に自分が世のため人のためにできることはないか
と考えるクセがついたのだとか。
自分も演奏することが楽しいし、
人が喜んでくれるのが、何よりの楽しみ。
なので、人のためにしているという意識は全くないそう。
その淡々とした姿勢に、
ますます尊敬の念を抱きました。
「地の塩、世の光」は聖書のマタイ伝から。
「地の塩」
目立たぬ行いで人のため社会のため、
意味を与え腐敗を防ぎ、汚れを清めていく。
「世の光」
目立つ行いで希望の光として励ましと力、
エネルギーを周囲に発していく。
http://www.aoyama.ac.jp/outline/ideal/
教えというのは、こうして深く人の心に
しみこんでいくものなのですね。
そう考えると、学校、教師というのは、
影響の大きな存在だなー。
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