自分が小学生の頃ですから、
今からもうずいぶん前になります。
当時、野球は小学生なら誰もがする
というくらいの大ブームでした。
泥のグランドで、滑り込みをしたり、
倒れ込んでフライを捕ったり、
ズボンやユニフォームは泥でまっくろ。
洗濯しても泥汚れは簡単に落ちません。
まずたらいにいれて、水洗い。
その後、洗濯板にズボンをおき、
その上から、四角いウタマロせっけんを
こすりつけて、泥を落とす。
それからようやく二槽式の洗濯機にいれると、
それはそれは真っ白になったものです。
母親はほかの野球少年の母親から、
ウタマロせっけんを教えてもらい、
使っていたようです。
泥汚れに強く、野球少年、サッカー少年など
スポーツをしているお子さんをもつ親に
愛用されてきたウタマロせっけん。
今、どんな汚れも落ちると広く使われ始めているんだそう。
2015年4月30日朝日新聞が報じています。
発売したのはおよそ60年前。
洗濯機の普及で一時、出荷が減ったものの、
現在は、復活し、年間900万個も出荷しているとのこと。
発売は1957年。
宮井産商(東京)が、製造を委託したのが、
当時、東邦油脂だった現在の東邦。
東邦は1920年、西本石鹼製造所として創業した老舗でした。
なぜ「ウタマロ」とついたのか?
それは、宮井産商の当時の社長が浮世絵が好きで、
《喜多川歌麿のように広く親しまれる商品を目指して》
名付けられたとのこと。
1998年に宮井産商が廃業後は、商権を買い取り、
東邦が製造・販売をしているそう。
低迷した売り上げも、ネット上の口コミで増えていったとのこと。
汚れ落ちの理由は、
《せっけんの原料の油の組み合わせとその純度の高さ》。
愛用者は、かつての自分のような野球少年の保護者のほか、
《衣類の白を際だたせる点が特徴で、
手袋を使う車掌や足袋を履く日本舞踊の踊り手》とか。
これは知らなかったなー。
このウタマロせっけんの見た目の特徴は、
独特の緑色をしていること。
それには理由がありました。
それは《もみ洗いの際に塗った部分が分かることと、
緑色が消えたら、しっかり洗えたというサインの役割》。
なるほど。
部分洗いで使われることの多い、
ウタマロせっけんならではの
理由があったんですね。
ウタマロせっけん公式サイト
http://www.e-utamaro.com/
今では、四角い固練りタイプだけではなく、
リキッド、クリーナー、キッチンにおけるタイプも
発売されているよう。
今も家ではウタマロせっけんを使っています。
ワイシャツのえり、そでなどの黒い首輪など
このウタマロせっけんをこすって洗うと、
きれいにとれますね。
値段も安いので、お勧めです。
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