「花より団子」という言い回しがあります。
「風流より実利を重んじる」
といった意味合いです。
あなたは、「お萩」を
召し上がったことはありますか?
おそらく甘いものが苦手な方でも、
小さい頃に、一度は口にされたことが
あるのではないでしょうか?
そのお菓子の名前の元になった
と言われているのが「萩」です。
秋の七草の一つですけれど、あなたは、
萩の花をご覧になったことがありますか?
意外に少ないのでは?
知り合いは、春の桜はもちろん、
季節季節の花をその旬の時期に、
名所を訪れ、愛でるという行楽を
行っています。
花は、年に一度しか咲かず、
先送り先送りをしていると、
結局、機会を逃し、一生、
その花を愛でずになくなってしまう
と考えたから。
母もそうですが、年をとればとるほど、
季節の移り変わりが心にしみるようになる。
時の移ろいを象徴するのが花。
その花をしっかり見て、その生命力を
心に刻んでおこうと思うようです。
知人も同様に、東京の花の名所を
あちこち訪れています。
萩の名所は、わが家からも
意外に近い場所にありました。
江戸時代から「萩寺」として名高いのが、
亀戸の龍眼寺(りょうがんじ)。
http://www.ryugenji.net/
《江戸初期には、住職が百種類もの萩を諸国から集めて
境内に植えたことから、通称“萩寺”として多くの
文人墨客が訪れ、「江戸名所図会」には萩を愛でる
人々で賑わう様子が描かれています。》
ちなみに江戸時代の花見は春は梅、
そして秋は萩だったとか。
境内には松尾芭蕉の句碑が。
「濡れていく 人もおかしや 雨の萩」
境内には数種類のあわせて
数千株もの萩が植えられているそう。
見頃は秋のお彼岸の頃から、
10月の上旬。
残念ながらもう、今は見頃を過ぎたようです。
個人的にも、花に限らず、
季節ごとの自然の移り変わりを
じっくりと感じたいと思う年頃になりました。
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