「ありがとう」がない社会・民族。それはアマゾンのマチゲンガ族。

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グレートジャーニーを成し遂げた関野吉晴さんが語るアマゾンのマチゲンガ族。

人類がアフリカからアメリカ大陸まで広がった
道を逆向きに旅する「グレートジャーニー」、
そして、日本列島にたどりついた人類の旅をたどる
「新グレートジャーニー」をなしとげたのが、
探検家で武蔵野美術大学教授の関野吉晴さんです。

2016年10月21日、読売新聞夕刊、「いま風」、
「にほんご」の《言葉のアルバム》に登場しています。

その中で関野さんは、大学時代に
アマゾンをゴムボートで下った際に
初めて訪れ、以来、何度も訪れている
源流に広がるジャングル。
そこにあるペルーの先住民マチゲンガ族について
語っています。

アマゾン川

関野さんは、徒歩が基本で、化石燃料を使う
エネルギーに頼らず、手こぎのカヤックや
帆を掛けたカヌーで海を渡るなど、自分の力、
自然の力で移動、旅します。

一直線にゴールを目指す旅ではありません。
《旅の信条は「待つ」こと》だと。

現地の暮らしや文化に影響を与えたくないので、
時間をかけて友達になるところから始めると
言います。

写真の許しをえるまで1ヶ月以上かけたこともあったそう。

彼らは獲物が捕れたさいには、関野さんにも
分け隔て無く振る舞ってくれる。

彼らは、《自然を破壊せず、自然に
寄り添って生きる。蓄えはなくても、みんなが
平等に暮らしていた。共同体の中で人々が
つながり合う姿が魅力的だった》と。

関野さんは、《日本で希薄になりつつあった
人と人とのつながりを取り戻すヒントが、
辺境の暮らしにあるのではないか。》

それが、探検家を志すきっかけだそう。

次の関野さんの言葉が、この記事の中で、
個人的にはもっとも衝撃を受けたものです。

《「ため込まずに分かち合う。支え合うのが
当たり前だから、ありがとうみたいに感謝する
言葉もない。》

あなたは、いかがですか?

感謝する言葉もない民族、社会。

これまで、私たちは、何かされたら、
必ずありがとうといいなさいと教わりました。
感謝の心が大事だと。

以前、海外の各地に出かけた人のはなしを
伺ったことがあります。

その人が、旅を充実させるためのコツを
いくつか教えてくれました。

その一つは訪れる国の言葉を覚えること。
すべてを覚えられない場合は、3つ覚えること。

その3つとは、「こんにちは」(挨拶)
「ありがとう」(感謝)、
そして「ごめんなさい」(謝罪)だと。

その人は、この3つの言葉・感情は、
全世界どの民族でも同じだから
と話していたのです。

自分もなるほどと納得したのでした。

しかし、「ありがとう」といった感謝の
言葉がない社会・民族があるとは。

それはある意味、
理想的な社会なのかもしれませんね。

関野さんの本は何冊も読み、
直接、お話を伺ったことも、そして、
「グレートジャーニー展」にも行ったことがあります。

改めて、関野さんの本を読み返してみたいと思いました。

【ドキュメンタリー】#18 改「Great Journey の原点 マチゲンガ1」ゲスト服部文祥さん〜グレートジャーニーをもう一度 Great Journey again Machigenga1〜

マチゲンガ族とは

マチゲンガ族とは、ペルーのアマゾン川流域で焼き畑と狩猟採集の暮らしを営む先住民族。
ペルー南東部のジャングルと、ペルーとボリビアおよびブラジルとの国境地域に生息。
マヌー国立公園は、アマゾン川の支流「マヌー川」流域にひろがるペルー最大の国立公園で、
世界遺産にも登録された。この森の中にマチゲンガ族の集落が残っている。

ペルーのノーベル文学賞受賞作家であるバルガス=リョサの作品に「密林の語り部」がある。
マチゲンガ族の神話など、彼らの物語の語り部となったのは……。

非常に興味深く、かけ離れた世界を体験できる物語なのだが、
地名、人名などとっつきにくい所があるので、最初に解説から読んだ方が、
よりその世界に入り込め、理解しやすいかもしれない。

松岡正剛の千夜千冊の《密林の語り部 マリオ・バルガス=リョサ》
https://1000ya.isis.ne.jp/1707.html

参考資料
《The Machiguenga Tribe:A Farewell to Eden》
http://www.amazon-indians.org/machiguenga-tribe.html

プロフィール
この記事を書いた人
niki

35年以上にわたり、TV、ラジオ、
イベント制作に携わる。30年余
り、放送関係の専門学校講師を
勤め、企画書、台本の書き方を
教える。10年余りホテルの食に
関するHPの制作、コンサルタ
ントも、行う。新聞は小学4年生
から読み始め、多い時には13紙
を愛読。
ブログ「トクダス」
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