芦田愛菜さんの座右の銘は山中伸弥さんと同じ「人間万事塞翁が馬(じんかんばんじさいおうがうま)」。思い出したのは「人間到る処青山あり」。

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先日、TBSで放送された
「1番だけが知っている」というテレビ番組。
http://www.tbs.co.jp/program/1bandakega_20170522.html

《世の中のどんな業界にも存在する、“その道のNO.1”。
そんな「1番だけが知っている」という、
とっておきの物語、驚愕の人物を紹介!!》
という内容でした。

弁護士・北村晴男さん、スクープカメラマン・宮嶋茂樹さん、
バイオリニスト・葉加瀬太郎さんなどが、
その業界の伝説、とっておきのエピソードを紹介していました。

そんな中、興味を個人的に
一番興味を引かれたのは、
《【芸能界NO.1の読書家・芦田愛菜が一番魂震えた本とは】》。

今年有名名門中学に
合格したことがニュースになった
女優の芦田愛菜さん。

小さい時から、本が大好きで、これまでに
1000冊以上も本を読んできたのだとか。

そんな芦田愛菜さんが、
一番魂が震えたとしてあげた本は、
9歳の時に出会った一冊。

ノーベル医学生理学賞を受賞した
山中伸弥さんのインタビュー本。


その本の中でも最もこころひかれた部分を
芦田愛菜さん自身が朗読していました。

それは山中伸弥さんの座右の銘である
「人間万事塞翁が馬」。

一般的な読みは「にんげんばんじさいおうがうま」
ですが、これを芦田愛菜さんは、
「じんかんばんじさいおうがうま」と読んでいました。

そう読む理由を、芦田さんは解説していました。
それは山中伸弥さんがそうふりがなをつけていたから。

付け加えて、読みとしてはどちらもありだけれど、
「人間」を「じんかん」と読むと、
中国では、「世間」を意味するとも説明していました。

この「人間(じんかん)」
という言葉と読みには、
個人的な思い出があります。

現在の芦田さんと同じ12歳、
中学1年の時、国語の授業で、
この「人間(じんかん)」という
言葉が出てきたのでした。

「人間(じんかん)到(いた)る処 (ところ)
青山 (せいざん)あり」

この解釈には、2つあって、
「人間」を「じんかん」と読めば、
「この世の中には、どこで亡くなっても、
骨を埋める所(青山)はあるのだから、
故郷を出て大いに活躍すべきだ」。

一方、「人間」を「にんげん」と読めば、
「人(ひと)はどこで亡くなっても、
骨を埋める所(青山)はあるのだから、
故郷を出て、大いに活躍すべきだ」。

そう先生は説明してくれました。

この一節は、幕末の僧、釈月性の
「将東遊題壁」との漢詩から。

男児立志出郷関
学若無成死不還
埋骨豈期墳墓地
人間到処有青山

「男児志を立てて郷関を出づ
学若し成る無くんば復た還らず
骨を埋むる何ぞ期せん墳墓の地
人間到る処青山有り」

自分はこの時、先生の話を聞いて、
なるほどとただただ感心していたのですが、
同級生の中には、すでにこれを
知っていた者がいました。

小さい頃から詩吟を
ずっとやっていた女性でした。

この
「将東遊題壁(将に東遊せんとして壁に題す)」は、
詩吟の中で最も代表的なものの一つなんだとか。

内容から、学校の卒業の時などに、
吟じることが多いそうです。

この漢詩自体は、釈月性が
若き頃、故郷山口(現在の柳井市)から
大阪の梅花塾に学問を修めに行く際に
壁に記した漢詩だとか。

《1843年(天保14)27歳
『将東遊題壁』(男児立志)の作詩。
篠崎小竹の梅花塾に入門し、塾頭になる》
http://gessho.or.jp/about-gessho/

小学校の卒業の時に、
この詩吟を披露したと
彼女が話したのですが、
自分は全く覚えていませんでした。

お恥ずかしい。

その後、ずいぶん時は流れます。

自分が30代始めの頃、バンクーバーに
出張に行ったときのこと。

そこで日本からバンクーバーに移民した
日系の方と知り合いました。

バンクーバー1と評判の中華レストランで
美味しい中華をいただきながら、
いろいろとお話しを伺ったのですが、
「故郷」の話になりました。

その方の故郷は山口のお隣、広島県。
年を重ねるとともに、故郷が懐かしくなると。

思い出すことの一つは、
送別会の時の下級生の詩吟と
恩師の言葉だそう。

それが、「人間到る処青山あり」
の一節が入った詩吟と、
そして「人間万事塞翁が馬」。

同じ町内の下級生が、
「将東遊題壁(将に東遊せんとして壁に題す)」を
吟じてくれたたと話した後、
耳元で一節を小さく節をつけて伝えてくれました。

自分も一気に記憶が蘇りました。

(詩吟の場合、若干、漢詩と文句が異なっているそう)

《詩吟「将に東遊せんとして壁に題す」釈月性》
https://www.youtube.com/watch?v=6uLHFrp3SvU

恩師からは、
「人間万事塞翁が馬」との言葉をもらい、
「禍福(かふく)は人間の予測の及ぶところではない。
くよくよせず、またおごらず、自分のできることを
淡々と行いなさい」と教えられたそう。

何かある度に、この二つの言葉を
励みに生きてきたと。

そして英語にも似たようなことわざがあるとして、
“Every could has a silver lining.”
(どんな雲にも銀の裏地がある)
を教えてくれたのです。

逆境の中にも希望の光はある。

以来、厚い雲を見る度に、
バンクーバーの日系の方の顔を
思い出します。



《蘇軾の詩「人間到る所青山在り」は、いつの時代に作られたものか。》
http://crd.ndl.go.jp/reference/modules/d3ndlcrdentry/index.php?page=ref_view&id=1000030695

青山(せいざん)
大辞林
《〔蘇軾の詩「授二獄卒梁成一以遺二子由一」
の一節「是処青山可レ埋レ骨」から〕》。

東京の青山通り、都立青山高校などの「あおやま」。
江戸初期にこの地帯を徳川家康から
青山忠成が拝領したためこう呼ばれた。

予備校で知り合った青山高校の人に、
漢文の先生が、「青山墓地は、言い換えると
墓地墓地だな」というネタにしていた
とのエピソードを教えてくれた。

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