オロナミンCとオロナインH軟膏。
おそらく日本のほとんどの方は、
この2つをご存じだと思います。
自分が社会人になって仕事を始めた時、
ある先輩から、「オロナインの教え」
と呼ばれるレクチャーを受けました
ご存じでしょうか?
先日、あるところでその教えが、
連綿とひき続き、
若手に教育されていることを知り、
遠い昔のことを思い出したのです。
どんな教えなのか?
それは、次のようなものでした。
検索エンジンで「オロナミンC 意味」などと
調べるはず。当時は、パソコン通信、
有料のデータベースを使って
調べることも出来ましたが、
それもまだまだ限られた場合で、
一般には、電話を使い会社、官公庁、専門家に
話を聞いたり、図書館に行ったりしました。
そちらに電話し、話を伺いました。
ビタミンCが豊富に含まれていることから、
作った言葉と教えてもらいました。
と思い、伺った内容や伺った方の肩書き、お名前
などをレポートにまとめました。
オロナインはどういう意味なんだ?」
と聞いてきたのでした。
「それも含めてもう一度、調べてね」と先輩。
すでにビジネス時間は過ぎているので、
電話は次の日になります。次の日の朝、また電話すると、
次のように教えてくれました。
「オロナイン(H)軟膏」は、アメリカの製薬会社である
オロナイト・ケミカル社(Oronite Chemical)が製造した
殺菌用消毒剤を軟膏にしたもの。
で、その会社のOronite(オロナイト)は、
スペイン語で原油を表す
「Black Gold(黒い金)=oro negro」に由来する造語。
シェブロンジャパン株式会社オロナイト》
その時、調べた西和辞典には掲載されていませんでした。
先輩に見せたのですが……。
ラテン語系統の言葉では、金=「oro」。
ラテン語から来ていることがほとんど。
(黄金=光り輝くもの)。
ここからさらに「oro」となったようです。
(ヘブライ語の光を意味する or 、
もしくは赤色を意味する aus からとの説も)
このようにしてまたまた報告。
そうしたらようやくOKが出ました。
何かを調べろと言われたら、
問われたことを調べるだけでなく、
そこにわからないことがあれいっぽさば、
さらに先に調べを進める。
そうした根本まで調べる。
そこまで調べてから、改めて、
相手が必要としている情報を考え、
取捨選択して相手に渡す。
必要な一歩先、二歩先まで調べるのは、
一見、無駄に思われるかもしれないが、
そうした無駄は余裕。
無駄を積み重ねていくと、積もり積もって、
大きな塊となり、自分の底力になると。
必要とされる仕事の一歩先までやる。
なかなか難しいことですが、
先輩の「オロナミンC」
「オロナイン軟膏」の課題を通じ、
その大切さを実感したのでした。
なお先輩は、さらにその先輩から、
仕事の極意「オロナインの教え」との名で、
教えられたといいます。
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