フェイクニュース。
最近、話題になっている言葉ですね。
先日、知合いと雑談をしていて出てきました。
その際にこの言葉や、それにまつわる
現象・言葉をいろいろと教えてもらいました。
それらを備忘録として書いておきます。
フェイクニュースは「fake news」。
fakeは「にせ物、偽造品、偽の、嘘の」
という意味。
フェイクニュースは、主にネット上で
発信される、事実とは異なる「嘘の」情報のこと。
この言葉が話題になったのは、
2016年のアメリカ大統領選挙。
例えば、
「ローマ法王もトランプ氏を支持」とか、
「クリントン氏を捜査するFBI捜査官が無理心中」
といった情報が流されました。
トランプ大統領は、大統領候補の時から、
Twitterを駆使して情報を発信していますが、
自身のTwitterで、
「300万人の不法移民が不正投票した」とか、
「オバマ政権はオーストラリアから不法移民を受け入れた」
といった投稿を行なっています。
テレビ局、新聞・雑誌などは、
こうしたトランプ大統領の発言は、
証拠が不十分・曖昧だったり、
一方的な決めつけだと指摘しています。
こうしたトランプ大統領をはじめとする
政治家の発言が実際の事実と合致しているのかを確かめる
「ファクト・チェック」と言う言葉も一般的になりました。
こうしたファクト・チェックを行なってみると、
トランプ大統領のメッセージは、かなり事実と異なる、
また独自の解釈をしていると至適されています。
これに対し、トランプ大統領は、
そうした既存メディアを、
「フェイクニュースだ」
と批判しているんですね。
2016年、オックスフォード英語辞書が、
世界の今年の言葉(word of the year)として
選んだ言葉が「ポスト・トゥルース(post-truth)」。
この単語は、客観的事実よりも感情的な訴えかけの方が、
世論形成に大きく影響する状況を示す形容詞とのこと。
2016年6月のイギリスのEU離脱(ブレグジット)。
さらには、11月のアメリカ大統領選を反映した選択とのこと。
アメリカ大統領選では、上記のフェイクニュースのみを
提供しているサイトが、大統領選に多大な影響を与えたと
言われています。
オックスフォード英語辞書によれ、
この単語が最初に使われたのは1992年。
ここでのpostの意味は、「重要で無い」「…以後」ということ。
類似語としてpost-national(国家を超えた、国家以後、脱国家)、
post-racial(人種問題を超えた)があるようです。
さらに知合いに教えてもらったのが、「嘘松」と言う言葉。
これもTwitterで行なわれる発言が対象。
投稿者が「実話」と称する「できすぎた」体験談を言うようです。
こうした発言(ツイート)をする人の、
アイコンに漫画「おそ松さん」を
使う人が多いというところから、
「嘘松」と呼ばれるようになったとのことです。
ニコニコ大百科 「嘘松」
http://dic.nicovideo.jp/a/%E5%98%98%E6%9D%BE
嘘松の発言者・発信者は、一般人で、
しかも身近な体験談を装って、
政治的な発言はないようなので、
世論を形成しといった危険性はないみたいです。
誰もが発信者になれ、発信した情報が
またたく間に、世界中に拡散されるインターネット、デジタル時代。
フェイクニュース、ポストトゥルース、嘘松といった言葉は、
そうした時代を象徴する言葉なのかもしれませんね。
コメント