「あやのねがい」という絵本をご存じでしょうか?
個人的にすごく思い出のある一冊です。
2015年5月22日、日本経済新聞夕刊の
連載「こころの一冊」で、
元茨城県筑西市率明野図書館長・三輪巴さんが
取り上げ、紹介されていました。
先に書いておきます。
「あやのねがい」は金の星社から、
1979年に刊行されましたが、現在品切れで重版未定。
読みたい方は図書館もしくは古本で手に入れるしかなさそうです。
図書館検索カーリル
https://calil.jp/
このお話になぜ思い出があるかというと、
祖母が絵本が出来る前に、
同じ話をしてくれていたからです。
愛媛、それも東予地方に伝わる話なんですね。
ひょうさくという漁師と娘のあや。
父は娘が作った弁当を持って
漁にでかけたものの、1匹も釣れません。
それどころか風は吹き、波はあれ、
しけになってしまいました。
病気で両目を失った龍のせいでした。
その龍は、ひょうさくに持ちかけます。
「おまえの目をくれれば、嵐を鎮める」と。
命の代わりに両目を失い、戻ってきた父を
かいがいしく世話するあや。
やがて長者様の屋敷で働くことになります。
長者は、父の目を治すために、
氏神様に百度参りをすることを勧めます。
百日目の満願の日。
あやの前に現れたのは……。
記事では、それを書いています。
現れたのは?
そして、父の目は、あやはどうなるのでしょうか?
大きくなって、この本が出ていることを
教えてもらいました。
作者は黒河松代さん。
大阪市生まれですが、戦時中、
愛媛県今治市で、暮らしたとのこと。
「あやのねがい」は、今治市内を流れる
蒼社川をイメージに描いたそうです。
今治、蒼社川を良く知っているだけに
一層、親しみを覚えたのかもしれません。
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