新聞の書籍広告に、
「雨のことば辞典」が出ていました。
《雨づくしの一二〇〇語》として、
《青葉雨、送り梅雨、紅の雨、麦雨》など、
15ほどの言葉が並んでいます。
好評で7刷だとか。
この辞典、覚えています、
もともとの単行本は、今から15年ほど前に出され、
たしか、去年の6月頃に講談社学術文庫から出たのでした。
編・著者は、NHKなどで活躍した気象キャスターの
倉嶋厚(クラシマアツシ)さんと、郷土史研究から、
「雨の文化史」をはじめられた原田稔(ハラダミノル)さんのお二人。
《●雨にまつわる言葉を約1200語収録
●「雨の降るしくみ」「雨の強さ」等の気象コラム
●巻末付録「雨のことわざ・慣用句」
●「雨の歳時記」として利用できる季節別索引「四季雨ごよみ」》
という構成になっています。
以前、言語学の本だか、
どなたかのエッセイだったか
忘れてしまったのですけれど、
民族によって、非常に語彙が異なる。
その一例として、イヌイットの雪の例、
そして、日本語の雨の例があがっていました。
その民族にとって、生活に密着して、
身近なものは、それをあらわす言葉が豊富に、
また細かくなっていくのは当然のことなんでしょうね。
《ジム佐伯のEnglish Maxims》
《2014年02月16日
第182回:“The Eskimos had fifty-two names for snow.” ―「エスキモーは雪をあらわす52の呼び名をもっていた」(マーガレット・アトウッド)》
http://englishmaxims.seesaa.net/article/388529771.html
雨のことば辞典を読んだときに、思ったのが、
こんなに雨をあらわす単語があるんだという驚きでした。
一方で、そうした豊かな言葉を知らない、使っていない
という恥ずかしさも。
ご先祖様の知恵、経験、知識などが詰まっている
こうした言葉、表現を知らないまま、そして、
使わないままというのは、もったいないことです。
卯の花腐し(うのはなくたし)
遣らずの雨(やらずのあめ)
書いただけ、口にしただけでも、
心が動きます。
久しぶりに手に取りたくなりました。
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