日馬富士が貴ノ岩に行なったとされる
暴行問題。
今日にも日馬富士が引退会見をするかも
と日刊スポーツが報じています。
個人的に気になったのは、
貴乃花親方の言葉遣いです。
先日の九州場所での打ち上げでの
親方の発言が報じられています。
その中でおやと思ったのは、
《他の部屋の力士、巡業参加の力士がその傷を負ったとしても、
私は同じく、正面を切って警察の方にご相談に行きます。
これが信念でございます。》
この「正面を切って」です。
この表現は、「まっすぐに正面を向く」という意味。
もともとは、歌舞伎用語で、役者がお客さまに
面と向かうこと。客席の正面に向い、見得を切ッタリ、
向上を述べたり、演技をしたりすること。
そこから、遠回しに言ったり、遠慮せず、
直接にはっきりと物を言ったり行なう。
物事に対して正々堂々と当たる
という使い方に広がっています。
貴乃花親方は、「正面を切って」の他に、
同様な表現を挨拶の中で使っています。
《正当に裁きをしていただかなければならない》
《この角道の精華に嘘つくことなく、
本気で向き合って担っていける大相撲を》。
《私自身も親方、師匠として腰引くことなく、
芋を引くことなく、まっすぐと向き合って
皆さまのご支援に報いるよう精進いたします。》
なお「芋を引く」というのは、
「 怖じ気づく、恐れて手を引くこと」。
日刊スポーツでは、
以下のようになっています。
《そのためにも、私自身も親方、師匠として腰引くことなく、
身を引くことなく、真っすぐと向き合って、
皆様のご支援に報えるよう精進してまいります。》
https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/201711280000107.html
「正当に」「本気で向き合う」「真っすぐと向き合って」。
貴乃花親方の挨拶には、
今回の事件のみならず、
日本相撲協会のあり方に
相当大きな不満を抱いているのが、
こうした表現から読み取れます。
〇上の「角道の精華」の前は
以下のような発言となっています。
《日本国体を担う相撲道の精神、相撲道の精神とは、角道と言います。
角(くら)べる道と書きます。私どもが相撲協会教習所に入りますと、
陛下が書かれた角道の精華という訓があります。これを見て、
いちばん最初に学びます。
この角道の精華に嘘つくことなく、
本気で向き合って担っていける大相撲を。》
今回、暴力をふるった力士、
また自分(貴乃花親方)を除く、
現在の日本相撲協会のメンバーは、
「角道の精華」に反している
と批判しているようにもとれる。
貴乃花部屋のオフィシャルサイトの
貴乃花親方のメッセージ。
現在、つながりづらいが、その内容は、
以前から独自の言葉づかい、考えで、
国粋的で宗教的と指摘されていたよう。
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