イタリアで燃費節約のパスタゆで方論争。2分ゆでて火を止め、通常のゆで時間より1分長く置く。

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イタリア記録的なインフレ、燃料代2倍余り

昨日の日曜日、イタリア在住の友人が帰国し開催している展覧会に行ってきました。会場に詰めていた友人と久しぶりに直接、対面で話ができました。友人また周辺の知人の近況を話し終わった後、話題と
なったのは、日本とイタリアの物価のこと。
友人は久しぶりに日本に帰ってきて、その物価の安さに驚き、ついつい買物を多くしすぎてしまうと。
それは、ユーロ高円安という為替の影響もありますが、なんと言っても大きいのはイタリアの物価高、
インフレにあります。
イタリアは、電気をお隣のフランスなどから融通してもらっているので、電気料金がもともと高い。
それがウクライナとロシアの戦争でさらに高くなり、契約にもよりますが、おおよそ倍以上に。
また同じくガス代もロシアがガスの供給を不安定にしたせいで、高止まりで2倍余り。
ガソリンも今は若干落ち着いているようですが、もともと高い値段がさらに値上がり。
光熱費だけで、3倍近くに跳ね上がっているそう。
先月行われた選挙で極右と呼ばれる勢力が議席を拡大し、イタリア政治史上初の女性首相が
誕生しましたが、これも物価高に悩む庶民に向け、ばらまき政策を行うと公約しているから
と言われています。

節約術の流行。パスタの省エネのゆで方、広まる。論争。

そんな中、庶民の間で広まっているのが、光熱費の節約術です。料理関係で言えば、パスタのゆで方。
新たな節約パスタ調理法は、鍋の水を沸騰させる。パスタを入れる。2分後に火を止めて蓋をする。
そのまま通常のゆで時間より1分長く置くというものです。
このゆで方で、年間数千円の光熱費が浮くと言います。
しかし、このゆで方に対しては、論争が起きています。
上では蓋をするとありますが、これを唱えたのが、ロ-マ大学のパリージ教授。
蓋をすれば気化熱を減らし燃料が減ると。しかしこれに対して、従来の調理法を
守る料理人などから、蓋をしてはベタベタする。火を止めず、また蓋もしては
いけないと反論が相次いだのですね。

これまでのイタリアのパスタのゆで方

自分は、イタリア関係の会社で働いています。このため多くのイタリア人、またイタリア在住の日本人の友人、知人が大勢います。中には料理店のコック、料理評論家、食のジャーナリストなども。
そうした友人から、働き始めてすぐに、パスタのゆで方を教わりました。
1,パスタは深くて大きな鍋でゆでる。100グラムに対して水1リットルが基本。
 沸騰したら、パスタが動ける余裕が必要。
2,パスタの重さに対し、適量な水を鍋に入れたら、蓋をして沸騰させる
3,沸騰したら蓋をはずす。(このあと、蓋を使うことはない)
4,パスタ、水に対し、適量な塩を入れる。基本は100グラム=1リットル=10グラム。
  なお塩は、水や沸騰する前に入れてはいけない。必ず沸騰してから。
5,パスタ(乾麺)をゆでる。袋に記されている時間を参考にするが短め。
6,ゆでている時、ガスの火加減は強火が基本。弱火でじわじわはいけない。
  ゆでこぼれを防ぐために若干のオリーブオイルを入れても良い。
7,1本2本、とり、かんでみて、芯を若干感じるくらいになったらできあがり。
  アルデンテよりさらに手前の状態。すばやく鍋をひっくり返し、お湯をきる。
8,フライパンに、軽くお湯きりしたパスタをいれ、温まっているソースとあえる。
  ゆで汁をいれ、オリーブオイルを加え、混ぜる。シンプルなパスタの場合、
  溶け合って乳化状態にする。炒めすぎて「炒めパスタ」「焼きパスタ」にしない。

光熱費の高騰がイタリアの食卓を変えるのか

イタリア人は、一般的に食に対してはすごく保守的。基本的に家でも外でも、食べるのは
イタリア料理。(それぞれの地域のという意味で全体としてイタリア料理がある訳ではない)
作り方、レシピも各家庭、レストランのやり方を変えないことが多い印象です。
もちろん寿司を食べたり、冷たい冷製パスタを食べたりもしますが……。
そんなイタリア人が、光熱費を安くするためとは言え、国民のソウルフードと呼ばれる
パスタのゆで方を変えようと考え、実行する人がいるというのはビックリです。
逆に言うと、それほど物価上昇が大きいということなんでしょうね。

電子レンジでパスタ。水にふやかす方法

今、自分はかってのように毎日、お昼、自分で寸胴鍋でパスタをゆで、食べるということは
なくなりました。家でも外でもパスタ自体を食べることが少なくなりました。
そしてたまに作る場合も、やり方が変わりました。道具が変わったからです。
以前は深い大きな寸胴鍋。その次が、電子レンジで調理するパスタゆで器。
これはパスタがはいる細長い容器にお湯をはり、パスタを入れて、
電子レンジでチンするというものです。しかしお湯はゆでなくてはいけないので
それが面倒。なので長時間、水に乾麺(パスタ)を入れてふやかしてから、
調理するという方法も試しましたが、すぐにまた突然食べたくなったという欲求に
答えられないのでやめてしまいました。
今、主に使っているのは、電子レンジで使うガラスの圧力容器。ただサイズが
余り大きくないので、ロングパスタは半分に折っています。
またトマトソースを作る際に、一緒にゆでてしまうというやり方を取ることも。
(夏場以外。夏はガスを使うと暑くなるので、もっぱら電子レンジで使える圧力容器を使う)
これは、トマト缶、無塩トマトジュースを使いトマトソースを作る場合ですが、まだ煮詰まっていない
段階。かなり液体である段階で、パスタを入れてしまうというやり方です。うまくゆでられないのでは
と心配していたのですが、お湯だけの場合と同様、いやそれ以上にうまくゆでられ、ソースも
よくからみます。トマトジュース、パスタの量、いつパスタを入れるか、ゆで時間などは、何度か
試してみつけるしかないかもしれません。

あのラベットラの落合シェフの料理本。基本をしっかり。

プロフィール
この記事を書いた人
niki

35年以上にわたり、TV、ラジオ、
イベント制作に携わる。30年余
り、放送関係の専門学校講師を
勤め、企画書、台本の書き方を
教える。10年余りホテルの食に
関するHPの制作、コンサルタ
ントも、行う。新聞は小学4年生
から読み始め、多い時には13紙
を愛読。
ブログ「トクダス」
https://nikitoki.blog.ss-blog.jp/
ブログ「人生やり残しリスト」
https://yarinokoshi.blog.ss-blog.jp/

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