パスタを作るときに使われる小麦。
デュラム小麦という硬質小麦が使われます。
国産のデュラム小麦の日本初の品種
「セトデュール」がこの6月、初めて収穫されるそうです。
《日本初のデュラム小麦新品種「セトデュール」》
http://www.naro.affrc.go.jp/publicity_report/press/laboratory/warc/062694.html
高温多湿な日本の気候はデュラム小麦にはあわず、
栽培が難しいと言われていましたが、地中海性気候で、
降水量が少ない瀬戸内海沿岸なら、栽培も可能ということで、
広島にある農業・食品産業技術総合研究機構の
西日本農業研究センターが研究を開始。
日本製粉とも共同研究し、交配を繰り返し、
梅雨を迎える前に収穫できる品種の開発に成功したそう。
名前は《瀬戸内地域で栽培されるデュラム小麦という意味を込めた》そう。
現在栽培しているのは、兵庫県の加古川、加西両市の7ヘクタールの麦畑。
まだまだですが、今後、栽培が本格的になれば、国内産のデュラム小麦
から作られた本格的な国産パスタが食べられそうですね。
ちなみにセトデュールで作ったパスタは、
従来の国産小麦に比べ、弾力、歯切れの良さなど
4項目の分析で高品質なカナダ産に次ぐ高い評価を
得たとのことです。
先日、銀座三越で、瀬戸内海地方の産物展が開かれ、
愛媛県が「愛媛県イタリア化計画」というプロジェクトを
http://progettoehime.jp/
実施していると知って驚きました。
まあしかし、風土、気候は地中海に似ていると言えば
似ているので、地元産の農産物で作ったイタリア料理が
次々と出来上がるかもしれませんね。
なおイタリアで生産されるパスタの原料である
デュラム小麦のほとんどは、イタリア産ではなく、
上にもあるようにカナダ産。
純イタリア産の小麦は少ないのが現状です。
ちなみついでに、うどんで有名な香川県。
讃岐うどんの材料の小麦も、香川産ではなく、
オーストラリア産。
ASW(オーストラリアン・スタンダード・ホワイト)です。
自給率をあげる、また
地元の郷土料理は地元の農産物で
ということで、香川農業試験場が
「さぬきの夢2000」という品種を開発しました。
しかしASWを使った麺の味に慣れていた
香川県民の舌を変えることはなかなか出来ず苦戦。
平成25年度産からはその後継品種である
「さぬきの夢2009」が登場しています。
この小麦にあった作り方などが模索され、
現在は、それを使う店も増えているそう。
イタリアでも地元の品種、生産が見直されているそう。
やっぱりこれからは、地元の農産物で、地元の料理・加工品を
作るのが流れなのかなー。
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