2019年4月14日、中山競馬場で開かれた
皐月賞。
優勝したのは、サートゥルナーリアでした。
あなたはこの馬名の意味をご存じでしょうか。
JRAのサイトでは、馬名意味を次のように記しています。
《公現祭での行事の基礎ともなった古代ローマの祭り。母名より連想》
http://www.jra.go.jp/JRADB/accessU.html
サートゥルナーリアはSaturnalia。
saturnaliaがサトゥルナリア祭。
saturnaliaがサトゥルナリア祭の。
このお祭りは、サートゥルヌス神(Saturnus、
英語だとSaturn)を祝した古代ローマの祭です。
サートゥルヌス神は農耕の神様。
農神祭とも訳されます。
紀元前217年ごろ、第二次ポエニ戦争で
ローマは、カルタゴに敗れます。
そうした敗戦の雰囲気を払拭し、
市民の士気を高めるために
このお祭りが企画されたのでした。
主人と奴隷の地位が変わったり、服装も自由で、
飲めや歌えのどんちゃん騒ぎも許されました。
いわば一年に一回の無礼講ですね。
このため非常に人気で、当初は12月17日、
1日だけだったのですが、しだいに延びて、
12月17日から12月23日まで開かれるようになりました。
(冬至の祭り)
この祭りの際には、生け贄が捧げられ、
ろうそく、小さな人形などを贈物として交換しました。
この時期、風習が、のちのキリスト教の
クリスマスに受け継がれたとも言われています。
JRAの馬名意味の中にある「公現祭」(こうげんさい)は、
イタリア語だとEpifania、英語だとEpiphany。
これはキリスト教で、異邦人に対する救い主の顕現(公現)を祝う祝日。
東方の三博士がベツレヘムに誕生したキリストを訪れたことを記念する
日です。1月6日、または1月2日以降の最初の日曜日となります。
主の御公現の祝日。主の顕現日。神現祭。
イタリアでは、このエピファニアの日に、
La Befana(ラ・ベファーナ)という
魔法使いのおばあさんが、箒に乗ってやってきて、
良い子には、甘いお菓子を良くない子には、
石炭(のように真っ黒に塗ったお菓子)を渡す
ということになっています。
つまりイタリアでは、プレゼントをもらうのは、
かつて1月6日だったのです。
なお最近はクリスマスにバッボナターレ(Babbo natale)が
プレゼントを持ってくるとされています。
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