福山雅治さんが、初の大トリ。2022年紅白歌合戦。ところで「トリ」って何?

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福山雅治さん。初の大トリ。「桜坂」で。紅組のトリはMISIAさん。

NHKは2022年12月26日、「第73回NHK紅白歌合戦」の曲順を発表しました。
大トリは福山雅治さんが「桜坂」。紅組のトリはMISIAさんで「希望のうた」です。
この2人で紅白を締めるのは3年連続。昨年までは大トリがMISIAさん、白組のトリが
福山さんでした。
 お二人ともすっかり紅白の顔ですね。

「トリ」って何? 寄席・演劇用語、真打ちとの関係

ところで、当たり前のように使われている「トリ」「大トリ」という言葉。
ここでの意味は、それぞれの組で最後に歌う人、紅白で最後に歌う人というですね。
そもそも「トリ」って何なんでしょう。
ずいぶん前ですけれど、自分はこの意味を知らず、先輩に尋ねたら、トリは《とり【取】》で、
起源はわからないけれど、寄席、演劇などの興業の世界で、最後に出演する者、もしくは、最後に
上演、上映する番組をこう呼ぶんだそう。それを紅白歌合戦でも引き継いでいるわけですね。
《コトバンク、取、精選日本国語大辞典》(最初の項目の6番7番)
https://kotobank.jp/word/%E5%8F%96-76660
それから、しばらくして、仕事で落語家の方と知り合いになりました。その方に落語、寄席のことを
いろいろ教わったのですけれど、その一つにこの「トリ」がありました。
まずそもそも「真打ち」という言葉がありますけれど、これは、《寄席の番組(プログラム)で一番最後に出る資格をもつ落語家》のこと。
この語源ですが、《寄席が終わると最後の出演者が蝋燭の芯を打つ(切って消すこと)ことをしたために「芯打ち」といわれ、縁起を担いで、字を「芯」から「真」に換え、「真打ち」となったといわれ》
ているんですね。
落語芸術協会、「真打ち」
https://www.geikyo.com/beginner/what_class.html#:~:text=%E7%9C%9F%E6%89%93%E3%81%A1%E3%81%A8%E3%81%AF%E3%80%81%E5%AF%84%E5%B8%AD%E3%81%AE,%E5%8F%96%E3%82%8B%E3%81%93%E3%81%A8%E3%82%82%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82
で、最後の出演者(真打ち)が、その日の上がりを「とり」、それを分けた。そこから最後の出演者を、「トリ」と呼ぶようになったと言われているんだそうです。
なお観客の心(しん)を打つほど上手であるから「真(心)打ち」と言うという語源もあるそう。
こうして「トリ」は、落語から、講談、義太夫、浪花節、演劇、映画に広がり、さらにはTVの世界でも
使われるようになったのですね。
ただこうした寄席などの世界では、「トリ」は使いますが、「大トリ」という表現はしないようです。

「トリ」に似た言葉「トメ」とは。映画、TVの「クレジット」の序

また仕事で俳優さんと知り合ったのですが、その方からも映画、TVの世界について色々教わりました。
その中で「トリ」に似た「トメ」という言葉を教示いただきました。
あなたは聞かれたことはありますか。
これは、映画やテレビ番組の最後に流れるスタッフ、出演者のテロップ(クレジットロール)で
使われる言葉だそう。出演者がずらっと紹介されますね。
その出演者の最後に置かれるのが「トメ」で、その映画に出演している俳優の中で最後のランクの人が置かれるとのこと。必ずしもその映画、TVで主演をした人がそうとは限らないよう。
むしろ主演の人は、「トップ」で最初に表示されることが多いようです。
なお本来は「トメ」の位置に置かれるような大御所が、ちょっとした場面に出演する場合は、
「トメ」の位置ではなく、その前に置き、「特別出演」「友情出演」などと記すとか。
こうしたクレジットの序列というのも面白いですね。

まとめ 「トリ」「トメ」

〇「トリ」は、番組などで最後に出演する人のこと。
 もともとは寄席の世界の言葉だったが、興業、演劇、さらにTVなどでも使われるようになった。
〇映画、TVのオープニング、エンディングなどでスタッフ、出演者が表示される「クレジット
 (エンドロール)」で最後に表示される人は、「トメ」と呼ぶ。

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niki

35年以上にわたり、TV、ラジオ、
イベント制作に携わる。30年余
り、放送関係の専門学校講師を
勤め、企画書、台本の書き方を
教える。10年余りホテルの食に
関するHPの制作、コンサルタ
ントも、行う。新聞は小学4年生
から読み始め、多い時には13紙
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