放送作家が教えるテレビ番組企画作りの実践レッスン。「東川口はガチャの聖地」から考える。

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企画の種の育て方

はじめに この記事の対象 ニュースから企画を考える

こんにちは。
私は、30年以上テレビ・ラジオ番組制作に携わり、
専門学校で講師を務めている放送作家です。

この記事は、テレビ番組の企画、構成について
知りたいという人向けの記事です。

今回は、最近、話題になっているという
「東川口駅にガチャの聖地がある」という情報から、
番組企画にする過程を明らかにすることで、
ニュースからテレビ番組企画の作り方をお伝えします。

記事、情報から企画まで 企画案

企画のきっかけ

以下の記事を、日本経済新聞で見たのがきっかけです。

情報を読み解く さらに集める (リサーチ)

情報、きっかけを得ただけでは、企画になりません。
その情報をもとに、さらに情報収集する必要があります。
リサーチです。
テレビ業界では、リサーチ会社、リサーチャーなど専門職がいます。

しかし最初の段階は、ディレクター、放送作家自身がリサーチし、
その後、企画書を書く必要があります。
今は、インターネットで数多くの情報が得られるようになりました。
AD、ディレクター、放送作家など放送業界に携わる人には、
インターネットを中心にしたリサーチ能力が欠かせません。

具体的なリサーチ方法、方向、方針

上の記事では、情報として、
《埼玉高速鉄道東川口駅(埼玉県川口市)改札近くに
219種類のカプセルトイ販売機が並ぶスペース》があるというものでした。

そこに置かれているガチャにはどんなものがあるか、
さらには、浦和美園駅など5駅にもそうしたスペースがあるとの情報も。

この記事についてより詳細に知りたければ、埼玉高速鉄道(の広報)に電話、
もしくはメールを送り、情報を集めることが考えられます。(記事を深掘り)
埼玉高速鉄道、東川口駅、ガチャスペースを作った経緯(記事にあるが)、
現状、今後など。

さらに東川口周辺についての情報も調べます。
(どんな場所か、他に名所、ネタになる場所、人はいないか)

また「カプレルトイ=ガチャ」に注目して、リサーチ。

ガチャとはそもそも何なのか、歴史、現在の市場規模、ガチャの現状・トレンド、
ガチャのメーカー、流通業者、ガチャの「聖地」と呼ばれる場所、
ガチャの専門家(マニア、コレクター。SNS、HPなどから探す。
こうしたものには必ず「協会」があるのでそれを探す。ほかにも
業界新聞、業界雑誌、研究者、「ガチャガチャ」本の執筆者)を探し、
話を聞くことが考えられます。

出演者、ゲスト、リポーターなどのキャスティングをする上で、
有名人(俳優、お笑い芸人、タレントなど)でガチャガチャを好きな人、
詳しい人、コレクターがいないかも調べます。
こうしたリサーチのやり方、方向性は、テーマが何であっても
使えますので、覚えておくと良いでしょう。

リサーチを踏まえて、切り口、視点を決める

すでに担当している番組がある場合は、
その番組の企画意図に沿って、切り口、出演者、構成を考えます。

例えば、「アメトーーク」なら、「ガチャ芸人」をテーマとして出来ないか、
その際の出演者、またコーナー案(聖地巡り、最新ガチャ、あるある)などを
考えます。

テレビ朝日の《一億総リミッター解除バラエティ 衝動に駆られてみる!》
《「とにかくよくわからないけど、これがやってみたい!」という『衝動』に
スポット当て、その道を極めた研究者や趣味人たち・通称「駆られ人」たちが、
なりふり構わず己の衝動に駆られ、感情を爆発させ、絶頂を迎える瞬間に迫ります!》

この番組の場合、ガチャの「駆られ人」と「絶頂を迎える瞬間」を決める必要が
あります。ガチャの駆られ人をだれにするか、どの場所でどんな設定にすれば、
「絶頂を迎える瞬間」を捉えられるのかを考えます。

他にも、ニュース番組の情報コーナー、散歩、旅ブラ番組など、
担当する番組の趣旨に沿った、企画、情報、出演者、演出を
考えます。

ガチャ聖地をテーマにした番組企画案(アイデア)

それでは、リサーチ、その後考えた切り口、視点をもとに、
企画を考えてみましょう。

以下は、シンプルに今回の情報の元となった「ガチャの聖地」東川口を
巡るというものです。(東川口から川口に範囲を広げる)

タイトル:「ガチャ大好き!東川口駅のガチャ聖地を探検しよう!」

出演者:お笑い芸人やタレントなどガチャ好きな人たち
 内容:出演者たちは、東川口駅のガチャ聖地で自分の好きなガチャを探して回り、
   それぞれが欲しいものをゲットする。その過程で、ガチャの歴史や種類、魅力などを紹介。
   また、東川口から川口市に範囲を広げ、ガチ中華の聖地=西川口駅の聖地
   (例:ラーメン聖地・蘭州ラーメン『蘭少爺(らんしょうや)』)も訪れる。
 狙い:ガチャという身近で楽しいテーマで視聴者の興味を引く。
    出演者たちのリアクションや会話で笑いを誘う。
    西川口駅周辺のグルメや文化も紹介、視聴者の好奇心を満たす。

続いては、「ガチャ」に着目した企画案です。

タイトル:「ガチャの聖地 東川口でカプセルトイの世界を探る」

見出し:ガチャの歴史と現状 
    ガチャの種類とコレクション
    ガチャの裏側と業界
    ガチャの未来と可能性

ガチャの歴史と現状
 - ガチャは1965年に日本で初めて登場したカプセルトイ販売機。
  当時は1回10円でおもちゃやキーホルダーなどが入っていた。
  ガチャはその後、時代や流行に合わせて進化し、
  現在では1回100円から500円で様々なキャラクターグッズや
  フィギュアなどが入っている。
  ガチャは子供から大人まで幅広い層に人気で、コレクターやマニアも多い。
  東川口駅周辺はガチャの聖地と呼ばれ、全国からガチャファンが訪れる。
  番組では、西川口駅にある219種類のガチャを紹介し、その中からおすすめや
  珍しいものをピックアップする。

 ガチャの種類とコレクション
 - ガチャには様々な種類があり、アニメや漫画、ゲームなどの
  キャラクターものや、動物や乗り物などのリアルもの、食べ物や小物などの
  ミニチュアものなどがある。
   ガチャにはそれぞれシリーズやラインナップがあり、全種類揃えることが
  コレクターの目標となる。また、中にはレアなものや限定品も存在する。
  番組では、西川口駅周辺で活動するガチャコレクターにインタビューし、
  彼らのコレクションや思い入れを聞く。

ガチャの裏側と業界
 - ガチャは一見単純なおもちゃだが、その裏側には多くの人々や仕事が
  関わっている。例えば、ガチャの企画やデザイン、原型制作や彩色、
  製造や梱包、販売や管理などだ。
  ガチャは日本発祥だが、現在では海外でも人気が高まっており、
  中国や台湾などでは日本製のガチャを輸入したり、オリジナルのガチャを
  作ったりしている。
  番組では、東川口駅周辺で働くガチャ関係者にインタビューし、
  彼らの仕事内容や苦労話を聞く。
ガチャの未来と可能性
 - ガチャはこれからも進化し続けると考えられる。例えば、スマートフォンと
  連動したり、音声や光を発したり、動き出したりするようなガチャも登場している。        
  番組では、西川口駅周辺で開催されるガチャイベントや展示会に参加し、
  最新のガチャやガチャファンの様子を紹介する。
ガチャの王様を決めるクイズバトル
  東川口駅周辺にあるガチャの種類や特徴、価格などに
  関する難問に挑戦し、正解数や早押しで勝敗を競う。
  最後には、ガチャの中から自分の好きなものを
  選んで引くことができる。
ガチャで変身!
  東川口駅周辺にあるガチャでアクセサリーや衣装などを集めて、
  自分のイメージを変えてみる。ガチャで手に入れたものは必ず
  身につけなければならないルール。
  最終的には、変身した姿で街中を歩いて人気投票を行う。

東川口以外にも「ガチャの聖地」はあります。それを探訪するという企画です。

タイトル:「日本全国 ガチャの聖地巡り」

内容:埼玉高速鉄道東川口駅、
   秋葉原(秋葉原ガチャポン会館、アニメイト 、コミックとらのあな)
   池袋など各地の「ガチャの聖地」を巡る。(以下、省略)

企画案タイトル: 「ガチャガチャ大作戦! 東川口駅の聖地でバラエティ大冒険」

ガチャを一つのきっかけとして、バラエティ番組でよく使われる枠組みを
取り入れた企画です。

タイトル: 「ガチャガチャ大作戦! 東川口駅の聖地でバラエティ大冒険」

概要: この企画では、西川口駅周辺を「ガチャの聖地」として紹介し、
バラエティ要素を盛り込んだ大冒険を展開します。
有名なガチャ店を訪れ、出演者たちが様々なガチに
チャレンジすることで、視聴者には笑いと興奮が
詰まった楽しい番組をお届けします。

企画の詳細:

  1. ガチャチャレンジバトル: 出演者たちは、ガチャの景品を獲得するためにバトルを繰り広げます。予算や時間制限を設け、ガチャの景品を獲得した人数や価値で競います。しかし、当たりの景品にはレアアイテムが含まれており、争奪戦が繰り広げられます。
  2. ガチャ大当たりグランプリ: 出演者たちは、西川口駅周辺の様々なガチャで大当たりを狙います。一番価値のある景品を獲得した出演者には、特別な賞品が与えられます。競争心が煽られる一方、予測不能なガチャの結果に笑いが巻き起こることで、視聴者も楽しめます。
  3. ガチャリレー: 出演者たちは、指定された予算内で連続してガチャを回し続けます。出演者ごとに回すガチャの種類が異なり、景品の組み合わせによってチームのポイントが決まります。予算の使い方や戦略性が重要となり、どの出演者が一番価値のある景品を獲得するかを争います。
  4. ガチャ予想王: 出演者たちは、事前に用意されたガチャの景品の写真や説明文を見て、その価値や確率を予想します。正解に近い予想をした出演者にはポイントが与えられ、最も多くのポイントを獲得した人が優勝となります。予想を立てるだけでなく、出演者たちのトークや推理力も披露されます。
  1. ガチャ旅行大作戦: 出演者たちは、東川口駅周辺のガチャ店を巡る特別な旅行に挑戦します。旅行中には、様々なミッションやクイズが待ち受けており、ガチャの景品を獲得するためにチーム全員で協力しなければなりません。また、ガチャ店のオーナーや常連客との交流も盛り込み、地元の魅力も紹介します。
  2. ガチャアイデア対決: 出演者たちは、自分自身のオリジナルガチャのアイデアを考えます。それぞれがプレゼンテーションを行い、どのガチャが一番面白く、人気があるかを競います。審査員や視聴者からの投票によって勝敗が決まり、優勝者のガチャアイデアが実際に製作される特典が与えられます。
  3. ガチャ名探偵: 出演者たちは、東川口駅周辺のガチャ店に隠された謎を解き明かすために、名探偵となります。様々なヒントや手がかりを元に、ガチャ店のオーナーや店員と対話し、謎解きを進めていきます。正解にたどり着いた出演者には、豪華な景品が贈られます。

企画案タイトル: 「聖地探訪!マニアのパラダイス」 「聖地」に着目

タイトル: 「聖地探訪!マニアのパラダイス」

概要: この企画では、日本全国に存在する様々なマニア聖地を巡りながら、その魅力や愛好家たちの情熱を紹介するバラエティ番組です。マニア聖地を訪れる出演者たちが、珍しい商品や専門知識を駆使しながら様々なミッションに挑戦し、視聴者には新たな趣味やコレクションの可能性を広げる番組をお届けします。

企画の詳細:

  1. マニアの宝探しクエスト: 出演者たちは、各地のマニア聖地に隠された宝を探す冒険に挑戦します。珍しい商品や限定アイテムを見つけ出すために、専門知識やコネクションを駆使し、ヒントや謎解きに挑みます。最も価値の高い宝を獲得した出演者には、特別な特典が与えられます。
  2. マニアマスターチャレンジ: 出演者たちは、各地のマニア聖地で行われる特定のイベントやコンテストに参加します。たとえば、トレーディングカード大会や模型の作品展示などです。出演者たちはその分野のスキルや知識を競い合い、最も優れたパフォーマンスを披露した出演者には称号や賞品が贈られます。
  3. マニア文化探訪: 出演者たちは、各地のマニア聖地を訪れながら、その地域に根付いたマニア文化や伝統を体験します。たとえば、特定の地域で受け継がれる伝統的な工芸品や民族衣装、特産品などに触れながら、その背景や意義を探求します。出演者の感想や驚きなども交えながら、視聴者に地域の魅力を伝えます。
  4. マニア交流バトル: 出演者たちは、各地のマニア聖地に集まる愛好家たちと交流するバトルを行います。それぞれのマニア領域で行われる対決やゲームに挑戦し、出演者同士や視聴者とのコラボレーションを通じて盛り上がります。たとえば、コレクションの一致度を競うトレーディングカード交換バトルや、クイズやクイズ対決などのイベントを通じて、出演者たちと視聴者が交流し、楽しい時間を共有します。
  1. マニア目利きチャレンジ: 出演者たちは、マニア聖地で扱われる商品の中から、本物の価値やレア度を見極めるチャレンジを行います。骨董品や古着、レトロゲームなどのアイテムを見て、正確な評価や判断を行い、その結果によってポイントが与えられます。最も正確な目利きを持つ出演者が優勝となります。
  2. マニアトーク対決: 出演者たちは、各地のマニア聖地で集まる愛好家たちとの対話を通じて、自分の趣味やコレクションについて熱く語ります。互いのマニア領域や知識についてクイズやトリビア対決を行い、最も情熱的で魅力的なトークを展開した出演者が勝利となります。視聴者も、出演者のトークや魅力的な話に引き込まれることで、新たな興味や趣味に目覚めるきっかけとなります。
  3. マニアの聖地ランキング: 出演者たちは、各地のマニア聖地を訪れながら、その魅力や特徴を評価し、ランキングを作成します。独自の視点や評価基準に基づいて、出演者たちがマニア聖地を評価し、視聴者に紹介します。最も高評価を得たマニア聖地には、特別な称号や表彰が贈られます

    様々な「聖地」の例
  1. 電器街秋葉原(東京都千代田区): 秋葉原は、電化製品やパソコン、家電などの聖地として知られています。多くの家電量販店や専門店が集まり、最新のテクノロジーやガジェット、ゲーム機などを取り扱っています。また、アニメグッズやコスプレ衣装、メイドカフェなども多くあり、アニメファンにも人気のスポットとなっています。
  2. 書店街・神保町(東京都千代田区): 神保町は、古書店や専門書店が集まる聖地として知られています。様々なジャンルの書籍や雑誌、マンガ、アートブックなどが豊富に揃っており、書物好きや研究者にとってのパラダイスとなっています。
  3. 車の街・静岡県浜松市: 静岡県浜松市は、自動車やバイクの聖地として知られています。ここでは、自動車メーカーやモータースポーツ関連施設、自動車博物館などがあります。車好きやモータースポーツファンにとっては、見どころが豊富なスポットとなっています。
  4. 食の聖地・大阪市道頓堀(大阪府大阪市中央区): 道頓堀は、大阪の代表的な観光スポットであり、食の聖地としても知られています。ここでは、たこ焼きやお好み焼き、串カツなどの大阪名物料理が数多く楽しめます。また、グルメな人々が集まる飲食店や屋台も多くあり、美食の街として多くの人々に愛されています。

 5.ファッションの聖地・原宿(東京都渋谷区): 原宿は、若者文化やファッションの聖地として世界
的に有名です。ここでは、個性的なファッションやストリートスタイルを楽しむことができます。
アパレルショップやセレクトショップ、雑貨店なども多くあり、トレンドを発信する場所として
注目されています。

すでに2022年に次のような企画が放送されています。
聖地の一つとして、「カレーの聖地」が上げられていますね。
そしてこの番組の特徴の一つとして指摘できるのは、
《芸能人マニアさんと一般人マニアさん》を組みあわせ、聖地を巡っている点です。
一般人だけだと、視聴者の食いつきが少ないですが、良く見知った有名人(芸能人)が
出てくると、視聴者の関心が高まります。

《芸能人×一般人の初対面同士が行く!超マニアックな聖地巡礼…ニューヨークがMCを
 務める月曜夜ワク!『私たちの聖地が尊すぎる。』11月28日(月)深夜0時59分放送決定!
 株式会社CBCテレビ 2022年11月22日 12時00分》
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000925.000015357.html

  《【番組概要】 
番組タイトル : 月夜ワク!『私たちの聖地が尊すぎる。』
放送日時   : 2022年11月28日(月) 深夜0時59分~深夜1時59分
         (CBCテレビローカルエリア放送)
出演 :
■MC     ニューヨーク(屋敷裕政・嶋佐和也)

■ロケゲスト1 尾上右近 阿部由希奈
■ロケゲスト2 オーイシマサヨシ Lily

■聖地解説員1 一条もんこ
■聖地解説員2 岡崎市観光推進課澤田直輝》

「マツコの知らない世界」でガチャが取り上げられる。2023年9月5日放送

「マツコの知らない世界」の203年9月5日放送で、ガチャが取り上げられています。

《2023年9月5日(火) ガチャの世界》
https://www.tbs.co.jp/matsuko-sekai/archive/202309052/
より詳しい内容は、「TVでた蔵」の
《マツコの知らない世界 
市場600億円!最新ガチャ連発▽カワイイの最前線 プリクラ》
https://datazoo.jp/tv/%E3%83%9E%E3%83%84%E3%82%B3%E3%81%AE%E7%9F%A5%E3%82%89%E3%81%AA%E3%81%84%E4%B8%96%E7%95%8C/1664071
ガチャガチャの世界をプレゼンしたのは、
日本ガチャガチャ協会の小野尾勝彦さんと、ガチャガチャコレクターかおりさんの二人。
ガチャの歴史、最新ガチャ、ガチャスポット、ガチャメーカーなどが紹介されました。

アンテナをたて情報に敏感に

以上、一つの新聞記事をきっかけに、テレビ番組の企画を考える過程を示しました。
参考になれば幸いです。
日頃から、アンテナをたて、様々な情報をキャッチし、
それらをもとに、テレビ企画を考えてみましょう。

関連エントリー
一つの新聞記事から、企画を考えています。
「チンドン屋40年」の記事からテレビ企画を考える。放送作家が教える企画の作り方実践編。
企画書の書き方について記しています。
ベテラン放送作家が教えるテレビ番組企画書の書き方
リサーチについては、
テレビ番組のリサーチについて考える

企画を作る際に、行うことの一つは、
既存企画のチェック
テレビの場合は、既存番組のチェックを行います。
(かぶりを防ぐ。情報を得る。新たな切り口、視点の参考にする)

以下は、テレビ放送の内容を公開しているサイトです。

今回の場合で言うと、
「ガチャ」「聖地」などで検索してみましょう。

日経文化欄に「カプセルトイ」の記事が。「日本ガチャガチャクロニカル」。

2024年5月15日の日本経済新聞の文化欄にカプセルトイ(ガチャガチャ)の本を出した
杉本典行さんが取り上げられていました。カプセルトイの起源はアメリカであること。
独自に進化をとげたガチャガチャの歴史などが記されていました。

〇カプセルトイのルーツは米国。《1888年に小銭を入れるとガムが買える
 機械が地下鉄のホームに置かれ、「サイレントセールスマン」と呼ばれた。》
〇1965年に日本に輸入し流通開始。
〇’70年代に、中身の国産化。
〇《1983年にバンダイの「キン肉マン消しゴム」が大ヒットし、ブーム》。
〇’90年代、食玩、フィギュアが人気に。
〇《2012年にはコップに付けられる小さな人形「コップのフチ子」が
 累計約2000万個を記録》
(以下の記事は会員限定のため一部しか読めず)

杉本典行さんは、記事にもありますが、本を出されています。
「ガチャガチャ」の特集をするときに、専門家、コメントを依頼する候補の一人ですね。

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辰巳出版
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具体的なリサーチと企画までの方法

上の「記事、情報から企画まで 企画案」でも記しましたが、
より具体的なリサーチの経過と結果をこちらに示してみましょう。

記事(情報)からキーワードをピックアップしてみます。
考えられるのは、「ガチャ」「聖地」「東川口駅(川口市)」。
この一つ一つのキーワードをリサーチして、広げていきましょう。

「ガチャ」に注目。
まずはガチャに注目してみましょう。
そもそもガチャとは何なのか。歴史、種類、
今のトレンドなどを調べます。

ガチャの歴史と現状
ガチャは1965年に日本で初めて登場したカプセルトイ販売機で、
当時は1回10円でおもちゃやキーホルダーなどが入っていた。
ガチャはその後、時代や流行に合わせて進化し、現在では1回100円から
500円(さらに高額なものも)で、様々なキャラクターグッズや
フィギュアなどが入っている。
ガチャは子供から大人まで幅広い層に人気で、
コレクターやマニアも多い。
特に東川口駅周辺は「ガチャの聖地」と呼ばれ、
全国からガチャファンが訪れる。
ガチャが集まっているのは、秋葉原。例えば秋葉原ガチャポン会館。
こちらには、国内だけでなく、海外からもファンが訪れる。
また池袋の『ガシャポンのデパート 池袋店(約3000台)』は
ギネスに掲載されている。池袋には他のお店も。
埼玉高速鉄道
https://m.facebook.com/srail.jp/posts/1568952716494784/

以上から、企画として以下のようなものが考えられます。

ガチャに着目し、東川口、秋葉原、池袋を巡る。またガチャのメーカー、
企画会社、ガチャマニア、ガチャファンなどを訪問。ガチャファンの
芸能人、タレントを探し、番組の出演者、レポーターに使う。

企画を今、行なう意味、企画意図
企画を通す時に「なぜ今、そのテーマを取り上げるのか」と聞かれます。

その際に、「今、ブームで売上げが〇億円」「今、大人気のタレント、
俳優の〇〇さんがガチャの収集家です」といった理由が挙げられます。
ブーム、流行であるという理由ですね、その場合は、
出来るだけ客観的な数字、データが示されると説得力があります.

他には、「〇月〇日は、ガチャの日」とか「今年はガチャ誕生〇周年」という
記念日、記念年が上げられます。
(記念日にはイベントなどが実施され、業界、一般人の興味が高まる)
なので、自分が取り上げるテーマの記念日、記念年を探しましょう。

ガチャについて調べてみましょう。
 《2月17日は「ガチャの日」!》
《「ガチャ®」(カプセルトイ)は、1965年にペニイ商会(現:ペニイ)によって
アメリカから輸入されました。ペニイは日本で初めてガチャマシンを設置した
会社として、その創立記念日にあたる2月17日を「ガチャの日」と制定しています。》
https://www.takaratomy.co.jp/group_release/pdf/g240206.pdf
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000263.000009185.html
※2025年は、ガチャ誕生60周年となる!
株式会社ペニイ(タカラトミーの子会社)
https://www.penny.co.jp/
ペニイのX
https://x.com/penny_gacha
なおバンダイから発売されているものは、「ガシャポン」。
こちらの「ガシャポンの日」は8月8日。

2022年は1977年の初代販売機設置から45周年ということで、
記念イベントが実施された。
https://gashapon.jp/45th/#:~:text=8%E6%9C%888%E6%97%A5%E3%82%92%E3%80%8C%E3%82%AC%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%9D%E3%83%B3%E3%81%AE%E6%97%A5%E3%80%8D%E3%81%AB%E5%88%B6%E5%AE%9A

人探し
企画を考える上で、ガチャに詳しい人を探す必要があります。
その時に一般的に探すのは、ガチャに関するメーカー、協会、団体、
研究者、マニア、専門誌(新聞、雑誌)、書籍などです。

日本ガチャガチャ協会 代表理事 小野尾 勝彦
https://jgg.or.jp/
ワッキー貝山 ガチャガチャコレクター・研究家(カプセリスト)

ワッキー貝山さんHP(吉本興業)

他にカプセルトイ芸人山田きっくさんも。(こちらも吉本興業所属)

場所を探す
そのテーマの博物館、展示館などを探します。

過去のテレビ放送 過去に同じテーマで取り上げた番組を調べる
先行企画のチェック)「テレビでた蔵」「ガチャ」で検索
https://cse.google.com/cse?cx=partner-pub-1955300006877540%3A6422076301&ie=UTF-8&q=%E3%82%AC%E3%83%81%E3%83%A3&sa=
 (ガチャガチャ、カプセルトイなどでも検索して調べる)

テーマに関する最新の情報
取り上げるテーマに関する最新の動向、ニュースを調べます。
(これまでの番組では放送していない情報を加えるという意味合いがある)
最新の「ガチャ」に関するニュースはないか。

《ハリー・ポッター ミニチュアコレクション3》
https://gashapon.jp/products/detail.php?jan_code=4570118109774000
《「ハリー・ポッター」シリーズより金のスニッチや忍びの地図などが
ミニチュアになって登場! 6月第5週より順次展開》
https://news.yahoo.co.jp/articles/3b706970cd87b6090198fa09dd3ee12cc66c80ec

映画、歌、イベントなど多くの人が接するメディアで
そのテーマに関する動きがないかに留意してリサーチする。

「東川口」「聖地」などのキーワードでもリサーチを行ない、
得られた情報をもとに企画を考えていく。
それらのジャンル、演出としてよく使われるのが、
〇散歩・旅行・紀行企画 
〇クイズ企画 マニア対談、コレクター座談会
〇バラエティ 対決型 タレント同士が競う
〇バラエティミッション タレントが与えられた指令を果す
〇トーク マニア対談、コレクター座談会
〇ランキング  「ガチャ」の売れ行きベスト5





プロフィール
この記事を書いた人
niki

35年以上にわたり、TV、ラジオ、
イベント制作に携わる。30年余
り、放送関係の専門学校講師を
勤め、企画書、台本の書き方を
教える。10年余りホテルの食に
関するHPの制作、コンサルタ
ントも、行う。新聞は小学4年生
から読み始め、多い時には13紙
を愛読。
ブログ「トクダス」
https://nikitoki.blog.ss-blog.jp/
ブログ「人生やり残しリスト」
https://yarinokoshi.blog.ss-blog.jp/

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